訃報に思う
4/6の朝刊を開いたら、絵門ゆう子さんの訃報が目にとびこんできた。
そういえば、先週の朝日新聞に掲載された「がんとゆっくり日記」は、いつもとは全く雰囲気が違って妙な緊張感が漂っていて、何か新たに絵門さんを突き動かすようなことがあったかなと思わせるものだったなあ、と思い出す。
アナウンサー時代のこの方の仕事ぶりは実はあまりよく知らない。顔はなんとなく覚えているので、テレビ画面登場数は多かったんだろうなとは思うんだけど。最初の闘病記の本が出た頃も、結構評判になったらしいけれどよく知らなかった。
ただ、新聞で「がんとゆっくり日記」を掲載され始めた頃は・・・・・私自身が乳がんという病気に対してセンシティブになっていた頃なので、印象深く思いながら読み、そして、過去の著書をたどった。
ちなみに、私の乳がんはIII期に該当すると一昨年正月の手術後に病院で告げられた。しこりの直径2センチ、その他に石灰化現象あり、リンパ節転移もあり。本などに載ってるIII期患者の10年後生存率の数字ってものすごく微妙なものがあり、結構それなりにへこんだ(^^ゞ 初期のガンに分類されると思い込んでいたらちと違うなんて事態があったからには、手術や抗がん剤でがん細胞やっつけたと思いきや早い段階で再発なんて事態も大いにありそうな気がしてきちゃって。乳がんは再発がよくあるとか書いてある本もあるし、10年後には私はもう生きてないかもなあ、なんてことも考えたりしちゃうわけで。抗がん剤投与に備えて鬘を購入して「カモン、オッケー、もういつでもいらっしゃーい、脱毛の日々」とかハイテンションなノリ喋ってた私だったけど、一応人並みに陰鬱な陰鬱な陰鬱な気分に陥ることもあったんでした、実は。
まあそんなことを考えている時期に、絵門ゆう子さんの文章をあれこれ読んだ。
全身転移で本当に苦しい症状と治療。でも、それを経た後、何年もの間、明るく元気にエネルギッシュに過ごす絵門さん。
そうか、転移したとしてもそこでゴールまでの道が敷かれてしまうわけじゃないんだ。転移はあくまでも転移という一つの診断にすぎないんだ。勿論個人差はあるんだろうけれど、転移を告げられてもそれから長い間元気に明るく生活していくことは、当然のごとくできるわけなんだ。気持ちを明るく持って、周囲の人達に愛情と感謝の気持を沢山持って接して、マイナス気分に陥りそうになってもいろんな形でそれをプラスエネルギーに変換させて・・・・気持をそんなふうに持っていくことで、体もプラスの状態に持っていきながら長い時間を生活していくことができるんだ。
そんなふうに勇気づけられた。
「がんでも私は不思議に元気」(新潮社)が出版された昨年末、絵門さんは既にタキソールが効かなくなってしまっていた時期。いろいろ今後について思うこともあった時期だったんでしょうけれど、そういったタイトルをつけることで自分自身のテンションを高め、周囲のテンションをも高めるという精神の有りよう。私もいつか来るかもしれない日々は、そんなふうな気持で過ごしたい。闘う、と言葉で暗さが漂ってしまう心境に自分を持っていくんでなく、生きられるところまで生きる、今この時を充実させながら楽しく生きるという気概で毎日を過ごしていきたい。
絵門さんの文章からはいろんな意味で勇気と元気をいただきました。
本当にありがとう。
ご冥福を心からお祈りしております。
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