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2008年12月

2008年12月29日 (月)

隣国の王子さまが好きーーー「天山の巫女ソニン」のクワン王子

 ようやく娘が読んでくれたので感想を語り合える相手が出来たのが嬉しい☆

 ということで、先月新刊が出た児童文学。
 菅野雪虫「天山の巫女ソニン」(講談社)。
 田畑の広がる豊かな国である沙維、海の幸に恵まれた南国の江南、山と森と草原に覆われた北の国の巨山。この三国で新たな歴史を作っていくであろう、若い王子や王女達、そして、彼らにかかわりながら影響を及ぼしていく元・天山の巫女であった少女ソニンの物語。

 政治的な駆け引きの部分が児童文学としてわかりやすく描かれていて、現実社会における無償の食糧援助が被援助国の政治・経済に及ぼす危険性なんかを娘に語り聞かせる材料にも使えそう。

 とか考えつつも。

 みーはーですみません。カップリング予想にいきなり走ります(笑)
 ソニンが12才という幼い年齢で登場したのは、そういう部分への読者の期待を排除して成長物語として描いていくためなんだろうと思いつつ^^;

 前にもちらっと感想書いたけれど、ソニンが成長してお相手さんが出来るとしたら、相手は隣国の江南の妾腹の王子であるクワンよね!と思ってます。
 でも、娘に思いっきり否定されてしまったよ・・・・・・。

「おじさんじゃん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 13歳のソニンに対してクワン王子は28歳だ。ソニンと同じ年の娘としては、28歳というのははるか彼方の年齢らしい。児童書であるこの本のターゲット層は、私の年代じゃなくて娘の年代だろうしなあ。好き嫌いは別として、相手として想定するのはイウォル王子みたいな年齢の近い男の子じゃなきゃ駄目らしい。うーーーーむ。

 少女小説好きのハハとしては、
「そのくらいの年の差が何だと言うの?レベッカ・ランダルとアラディン氏なんて、18才も違うのよ!」
と反応しちゃうんですけれど、「少女レベッカ」未読の娘であった・・・・・・。

 まあとりあえず、予想の根拠とした部分を書き残しておこうっと。結局はずしまくって後で読んだら大笑いなのかもしれないけれど、それもまた一興。
(思い入れの強いカップリング予想は、はずすと再読意欲減退になるから、あまりはずれてほしくないですけれどね(笑))

●第一巻での思わせぶりな登場

 1巻のラスト近くでようやく登場するクワン王子。
 1巻だけの話の流れを考えれば、無理やりここで出さずに2巻から登場させるというのも不可能ではなかったはず。
 でも登場した。ものすごく思わせぶりな形で。

 ということは、作者は
(後から出てきた奴がかっさらっていった)
という反応を避けるべく、最初の段階でお相手候補者をちゃんと出しておくことを意識していたと思われる。あるいは、作者のこのキャラへの思い入れの強さのあらわれか。

●第三巻での頻繁な登場

 第三巻は、ソニンとイウォル王子が巨山の国を訪れて、カリスマ性の高い「狼殺しの王」の娘であるイェラ王女とかかわりを深めるのがメインストーリー。だから、江南の国の王子はこの巻ではメインストーリーにはかかわってこないと思ってた。
 にもかかわらず、頻繁に登場する彼(笑)。
 ソニンの回想の中で頻出する。ソニンの運命にもかかわる形で裏で動いている。
 彼は今後、三国の歴史を語る物語にだけではなくソニンとも深くかかわっていくことになるので彼とソニンのつながりを忘れちゃダメだよ、という作者の意図がかなり入っていると見た。名前が一度か二度出る程度の登場かと予想していたんだけど。そうよね、一年に一冊程度の刊行だもの。名前が2、3度程度じゃ読者に存在忘れられちゃうわよね。
思っていた以上に出てきたので、第三巻を読んだ時は嬉しかったわ☆

●彼に対する彼女の反感

 ソニンは、かつての修行ゆえに、あまり感情を大きく動かさない。生真面目で非常に冷静でいい子なのよね。
 そんな彼女のクワン王子に対する感情的反応が何か不自然なんだ。
 何度も何度も彼を意地悪だと表現する。人に対する好悪の感情が全くないわけではないけれど、それにしてはガキ大将的な彼に対する反感の部分の描写がが妙に多く印象に残る形になっているような。

 この物語は、感情を抑える訓練を続けていた巫女であったソニンが、巫女としての資質を残しつつも人としての感情や揺らぎの部分をも同時に成長させていく物語であると思う、多分。

 だから、彼に対する彼女の反感っていうのは、彼女の中の人としての自然な感情の芽生えを示す重要なキーとして描かれていると思うんだな。

●彼女に対する彼の感情

 こっちはもう読者に対してはっきりと伝わる形になってますね(笑)
 2・3巻ではほのめかされる程度だったけれど、4巻では明記されているようなもんだ。 

 二巻のこの場面に醸し出される二人の雰囲気がとても好き(笑)。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

傷が痛むのか、クワン王子は少しずつ体を動かしながらソニンに言いました。
「何か歌でも歌ってくれ。気が紛れるように」
「歌は知りません」
「なぜだ?」
「天山の巫女は歌わないのです。歌うと人は楽しくなったり悲しくなったりするからです」
クワン王子はがっかりしたように呟きました。「役に立たない女だな」
勝手なことを、とソニンは思いました。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 妹リアンの病をもしかしたら治してくれるかもしれないと、かつて夢見たこともあった、天山の巫女という存在。俗世と離れた神秘的な存在感の大人の女性と思いきや、はじめて出会った天山の巫女は、自国の王子を救うための決死の旅をしていた小汚いガキで。
 だけどそのガキは凡庸なガキではなく、クワンが当初思い描いていたのとは別の意味で俗世に染まっていない、誠実さと思考力に富んだ意外性のある存在だったわけで。
 いつのまにやら彼はずっと年下の娘に、女という部分を期待しちゃってるんだな(笑)そして当然ながら、そんなことはかけらもわかっちゃいない応対をするソニンの姿が大変愉快(*^^*)

 クワン王子の友人セオがはっきりとクワンの心情を看破した上でソニンに対して
「いくら子どもでも巫女でも、鈍いにもほどがある」
と言い放つのにも笑えましたよ。

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2008年12月28日 (日)

そろそろ風呂敷を畳み始める段階かーーー「ピュアメイプルパンケーキ」連載終盤?

 スーパーの雑誌売場で立ち読みしてきた塩森恵子「ピュアメイプルパンケーキ」、なんか楽しい展開になってきている(笑)

 ヒロインに対して激しい片恋を抱えていたいい男が、ついにおさえきれずに爆発させて暴走してしまうっていう展開は大好きなの。

 というわけで、ついに爆発して暴走しちゃった翔太がラブリーだ。やってることは犯罪に該当するんだが・・・・・・。

 ヒロインの楓。隣の家の孝兄ちゃんを想っているんだけど、彼は寿司屋としての修行中に修行先の娘・優美子と出来ちゃった婚してしまった。病弱な優美子がいずれは死ぬことが最初から示されている。優美子は、自分が死んだら孝はいずれは楓と一緒になって寂しさを忘れて幸せになってほしいと思っている。自分が楓から孝をとってしまったから自分が死んだら孝を楓に返したいのだと語る。
 でも楓はそれは嫌なんだ。孝兄ちゃんの心から優美子が生涯消えることはないとわかっている。自分にすべての思いを注いでくれる相手じゃないと駄目だ。だから、いずれ彼女が死んでいなくなるのだとしてもその後に孝兄ちゃんを想い続ける気持も彼女の中では不倫の恋と同列なのだ。

 そんな彼女をずっと見てきた男がいる。孝兄ちゃんと優美子の息子の翔太だ。
 楓にとっては翔太は、おむつを替えてやらなきゃいけない赤ん坊時代から知っている男の子だ。
 翔太にとっての楓は、一見しっかり者に見えるけれど朝起きるのは苦手だし情に妙にもろいしの、見守ってあげたい女だ。
 翔太は、幼い甥を突然育てなきゃいけなくなった楓をがっちりささえてくれる相棒でもある。
 頼りになるし、楓を一途に想ってるし、楓の天敵である姉・椿とのかかわりはないし。実は楓が男に求める条件を満たしているはずなのだが。
 大きな問題点は、赤ん坊の頃からよく知っている15才も年下のガキだという点だ。

 一条ゆかりの「砂の城」なんかを普通に読んできた漫画読者としては15才年下だから何?好きな男の息子だから何?ってな感じではあるのですが。

 さて、雑誌連載の前回・今回。
 二年間の修行から大人になって戻ってきた翔太。
 翔太を追っかけてきた女の子が絡んだ騒動をきっかけに、楓と翔太の間にも大きな波乱が。

 楓の恋愛部分がどう転んでいくのか今まで読めなかったんだけど、どうやら翔太でまとめに入るのかな、という気がしてきたな。翔太を追っかけてきた女の子に楓はかなり複雑な感情を見せているし(まとめに入るにあたって別のチョイ役女を突然登場させて波乱を起こすというのはあまりにも古典的すぎる手法だが^^;)、所詮翔太の思いなんて一途なものじゃなかったんかいなというがっくり感も垣間見せてたし。事が起きてしまった時に、自分が翔太に対してなんてことをしてしまったんだろうという思いの部分が前面に出て、孝兄ちゃんに対して心の中で助けを呼ぶとかいう展開じゃなかったわけだし。孝兄ちゃんへの態度の描写をあれこれ確認しながら、やはり孝兄ちゃんとどうこうなるという展開は完全になくなっていると判断できるようになっているかなあという気がした。

 甥の椋が、仲良しだった翔太に対してかなりきつい反応を示している等、これからのドロドロ展開も予想させるけれど。

 「闇を抱く森」「天使の落魄」などのこの作者の作風を思えば、母に捨てられ心がどこか壊れたまま育ってしまった甥の椋をめぐって結構きつい展開が待っているかなあとも予想できるけれど。

 さらなるどろどろ展開をやろうと思えば、翔太よりもさらに若い椋とのフラグを立てそうなものだけど、どうやら楓と椋の関係はあくまでも疑似母子関係にとどめそうなので、椋をめぐって相当思い悩むことになる楓を支えるいい男の役回りに翔太をもってくることで恋愛関係を収束させていくという方向か?

 今回の波乱でやばい行動とっているけれど、いい男なんだよね、翔太って。椋が小さい頃に、優美子が死んだら楓が孝と結婚してほしいと無邪気に語った時、怒りの感情なんて全く見せることなく、死とはどういったものであるか真摯に語り聞かせた姿。楓に見せてあげたい良い男ぶりだった。まだガキンチョだったのになんという大人の男なんだと本屋で立ち読みしながら感動したなあ。おむつを替えてやった男の子とどうこうなる気はないと叫ぶ楓に対して楓が寝たきりのおばあちゃんになったらおむつ替えてやると切り返すあたりも、いい男だと思う。
 逃したらもったいなさすぎるので逃さないでほしいものであります(#^^#)

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2008年12月27日 (土)

12月に読んだ本(物語)ーーー風共スピンオフ、リンダ

○ドナルド・マッケイグ「レット・バトラー」全6巻(ゴマ文庫)

 原題「RHETT BUTLER'S PEOPLE」

 「風と共に去りぬ」をレット・バトラーや彼にまつわる人達を中心とした視点から描き直した小説。
 全6巻とはいっても、薄いし文字は大きいので、あっというまに読めてしまう。
 読まなくてもよい類の小説だったけれど(笑)

 場面がとぶ際に本家の読者であることを前提に書き飛ばしをする。
 ならば、本家の小説にあった場面を書きかえないでほしい。心理描写が本家と違うものになるとしても、表にあらわれる会話文はかきかえちゃいけないでしょう。

 メラニーやウィル・ベンティーンがあまりにもつまんない人物に堕していたことにがっくり。

 レットの妹ローズマリーと仲良くなったメラニーが、夫やスカーレットに関してローズマリーに手紙で愚痴るんですよ。そんなお喋り愚痴女はメラニーじゃない(泣)
 一体この著者は「風と共に去りぬ」という小説を使って何をやりたかったんだろう。

○リンダ・ハワード「氷に閉ざされて」(二見文庫)

 原題「Up Close And Dangers」
 ロマンス部分よりはサバイバル物としての色合いの方が濃いリンダ・ハワードのロマンチックサスペンス。彼女が気合を入れて書くラブシーンは苦手なので、ロマンス部分がこのくらいの方が読みやすい。
 資産家の夫を失った若き未亡人ベイリーがヒロイン。休暇を過ごすために乗った小型飛行機が山中に墜落。パイロットのジャスティスの航空技術で一命を取りとめるが、落ちた先は夜には零下20度ともなる山中。搭乗前は互いを嫌な奴だと思っていた二人だったが、生きるか死ぬかの瀬戸際の中で、惹かれあっていく二人。
 特別な訓練を受けたことがない女性でありながら生き延びるために貪欲に賢明に動き回るベイリーは、気が強くていきいきとしていて、それでいて過去の家族関係に起因するトラウマゆえに恋愛には臆病である女性。

○図書館で借りて読んだ本
●購入して読んだ本
◎図書館で借りた後に購入手続きした本

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2008年12月26日 (金)

2008年観劇散財記録

 今年はもう劇場に行かないので、一覧をつくってみました。
 「観劇は月3回まで」の原則は今年も順守できてません^^;
 2009年は節約に励もうと思ってますが、3-4月は暴走と散財をします^^;;

1月
○宝塚月組「A-“R”ex」
●宝塚星組「エル・アルコン/レビュー・オルキス」
○宝塚月組「HOLLYWOOD LOVER」
○IZO
○ガールフレンズ

2月
◎宝塚星組「エル・アルコン/レビュー・オルキス」
●タン・ビエットの唄
○タン・ビエットの唄
●リトルプリンス
○ウェディング・シンガー

3月
○宝塚雪組「君を愛してる/ミロワール」
○君がいた時間ぼくのいく時間
●Steps「覗きからくり遠眼鏡」
○宝塚花組「舞姫」
○☆宝塚星組「赤と黒」
○ベガーズオペラ

4月
●宝塚星組「赤と黒」
○宝塚宙組「黎明の風/Passion 愛の旅」
○SEMPO
○レベッカ

5月
○ルドルフ

6月
●宝塚月組「ミー&マイガール」

7月
◎デュエット
○五右衛門ロック

8月
●◎宝塚花組「愛と死のアラビア」
●宝塚星組「スカーレット・ピンパーネル」
○ウーマン・イン・ブラック

9月
○宝塚星組「スカーレット・ピンパーネル」
○宝塚月組「グレート・ギャツビー」

10月
○宝塚星組「スカーレット・ピンパーネル」
○私生活
○宝塚雪組「ソロモンの指輪/マリポーサの花」
○宝塚花組「銀ちゃんの恋」
○詩人の恋
○傾く首
○傾く首

11月
○宝塚星組「ブエノスアイレスの風」
○表裏源内蛙合戦
○宝塚星組「外伝ベルサイユのばら ベルナール編」

12月
○グッドナイト スリイプタイト
○宝塚宙組「Paradise Prince/ダンシング・フォー・ユー」
○AKURO
○AKURO
○Jewel

○一人で観劇(劇場で友達とばったりというパターンもありましたが(^^))
●娘と一緒♪
◎友達と一緒♪
☆交通費で散財した舞台

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2008年12月25日 (木)

2008年に買った漫画ーーー吉田秋生、塩森恵子、杉山小弥花、田村由美、家族八景、SWAN

 もう今年はこれ以上漫画を買ったり読んだりすることもなさそうなので、今年一年の感想をまとめて。
 感想の順番と思い入れの順は微妙に連動。

・吉田秋生「海街Diary」シリーズ 1-2巻(小学館)

 この漫画が載る時の「Flowers」は、立ち読みではなく必ず買ってる。
 というくらい、大好きな漫画。
 この人の作品は「カリフォルニア物語」からずっと読んでますが^^;男の子を主人公にしたハードなタッチの物よりも、女の子を主人公にした日常生活を細やかに描いていくタイプの作品の方が好き。久しぶりにその系統のシリーズが来たのが嬉しい。

 鎌倉が舞台。カバーイラストの色合いが綺麗。
 主人公は、鎌倉の古い家に姉妹だけで住んでいる三姉妹の香田幸、佳乃、千佳。そして後から同居を始めた三姉妹の異母妹である浅野すず。物語は、父母の離婚で長いこと会っていなかった父の訃報から始まる。残された母を再婚して家を出て行き、三人の姉妹達をきっちりしつけた祖母も他界している。

 結構修羅場を含んだ家庭生活を経てきたにしては、姉妹達は皆、歪みがなく、関係が優しい。欠けているものもあるけれど、その哀しみもまた優しさにつなげていっている彼女たち。
 しっかり者であろうと張りつめた部分のある長女の幸の不倫の恋についてはこれから語られていきそう。しっかり者の姉や厳しい祖母のもとでおっとり育った次女・三女に比べると、生真面目すぎて危うさもほの見える長女が、今後どんなふうに変化していくのか。長女と一番性質が似た、新参の妹すずがどんなふうに絡んでいくのか。

・遠藤淑子「なごみクラブ」(1)(竹書房)
・遠藤淑子「午後のお茶は妖精の庭で」
・遠藤淑子「狼には気をつけて」(白泉社文庫)全2巻
 
 一気買い感想はココ

・塩森恵子「ピュアメイプルパンケーキ」1-4巻(集英社)

 今一番楽しみに立ち読みしている連載漫画の一つ。掲載誌を本屋でなく近所のスーパーで立ち読みできるのがありがたい(#^^#)(近所での漫画立ち読みって、娘のお友達やそのお母さんの視線を考えるとアレなんですが^^;)

 ただなあ、この人の漫画って、短編なら安心して読めるんだけど、長編の場合、最終的なカップリングに納得いかないことが結構多かったりする。単に男の好みが作者と合わないだけなのか?^^;
 そして、この作品、ヒロインの楓が最終的にどうなるのか、既に4巻までいっているのにさっぱり読めないぞ。
 私の好みは、15才年下で楓へのかわらぬ片恋を抱え続けている翔太なんですけれど、なにせ15才も年下の思春期ボーイだ(笑)でも、一途で一途で一途で、年下のくせに楓の思いもいい部分も悪い部分もすべてわかった上で彼女に惚れている姿はいとおしいので、彼の思いが報われるといいなあ。

・杉山小弥花「当世白浪気質」全3巻(秋田書店)

 このところ、≪10年前に名前を知らなかった漫画家≫の漫画を購入する勇気がない日々。漫画って図書館で内容を確認してから買うということができないから。

 そんな中、去年どっかで書評を見ておっかなびっくり1巻に手を出してみたら、久しぶりの当たりだった☆☆☆

 美術品泥棒の吉田虎之助は、宝を探して迷い込んだ村で、霊感少女の千越(ちお)と出会う。村のために生贄にされる直前だった千越を村から連れ出して東京へ。
 舞台は昭和20年代前半。戦後の混乱が続く時代。大陸での戦争体験の悪夢から未だ逃れられずにいる男と、世間知らず霊感娘の二人が繰り広げる、シリアスでコミカルなお話。
 なんとなく作風が白泉社系。遠藤淑子に大人の場面を加えたような感じかな(笑)孤独な二人がお互いを不可欠のものとしていくまでの過程の描き方が・・・・。

 次の作品も楽しみだ。
 ただ、この人の今後の作品は歴史観にかかわりのないようなものであってほしいなあ。悪夢から逃れられない虎の厭世的な発言はともかく、「人権とやらも過ぎれば毒」なんていう台詞をヒロインに言わせるのはちょっと。

・田村由美「7Seeds」1-12巻(小学館)

 楽しみに立ち読みしてる連載漫画の一つ。

 主人公にさっぱり思い入れが持てないのだけど、それゆえ、この先の展開がかなりシビアのものになったとしても純粋に楽しめそう。中途半端に思い入れ持ってしまうと、シビアな展開に耐えられなくなるもんで。BASARA読んでた時は、主人公二人が最終的にハッピーになれない展開なんて想像するだけで嫌だったんだけど、物語的にはひっぱった挙句にアンハッピーな方が盛り上がったような気はしてる。

・有吉京子「SWAN」愛蔵版 全12巻(平凡社)

 おまけ漫画読みたさで愛蔵版を買い直してしまったよ・・・・・・・・(:_;)
 そんな私は、レオンのファン(#^.^#)

 かつて、バレエに関する様々なことを、この漫画をきっかけに覚えたものでした。

 SWANの続きで真澄とレオンが「醜いアヒル」の上演のためにロシアに行くあたりのお話も今後きちんと描かれる予定だとかで。
 「アプローズ」の12年のブランクだってちゃんと待ったんだ。今度のも楽しみにしてるわ。でも私が生きているうちに描いてね。

・清原なつの「家族八景」上(角川書店)
・清原なつの「家族八景」下(角川書店)

 筒井の有名小説コミック版。

 カバーイラストはヒロイン七瀬のメイド姿。そっか、メイド流行りだからこその、こういう企画なのか、と膝を打った(笑)

 清原なつのの絵柄と作風である、可愛らしいのだが、奇妙に乾いた部分が垣間見える、という部分が、原作にマッチしている。
 七瀬に向ける男性達の視線は、原作を読んでいる時は(読んだ時に読者の私が若かったせいもあって)かなりおぞましく思えたりもしたのだけど、清原なつのの絵柄で描かれると、おぞましくありつつもコミカルでもあり・・・・・・。そうか、原作が伝えようとしていた雰囲気というのは、本来はこういうものだったのかな、とすんなり納得しやすかった。

 続編の「七瀬ふたたび」は清原なつのの作風とはずれるような気もするので、コミック化はここまでかなあ?

(ちなみに清原なつのに関しては「光の回廊」と「銀色のクリメーヌ」と「金色のシルバーバック」が一番好き☆という者による感想でありました。七瀬三部作については、2作目までしか買ってない。二作目が一番好きだ)

・高橋由佳利「トルコで私も考えた 21世紀編」(集英社)

 異文化体験エッセイ漫画のシリーズ最終巻。
 高橋由佳利の漫画では実はこのエッセイ漫画のシリーズが一番面白いような気がしている。

・山口美由紀「天空聖龍 イノセント・ドラゴン」1-5巻(白泉社)

 山口美由紀の久々のヒット作かなあ、と☆
 完結巻を読んでから改めてちゃんと感想書きたいな。

・ひかわきょうこ「お伽もよう綾にしき」1-4巻(白泉社)

 淡々と始まったもののそのうち盛り上がるかなあと思いきや。
 ホラー的展開の部分だけ盛り上がっていて、主役二人の結びつきの描き方は相変わらず淡々としているような。

・大和和紀「春はあけぼの殺人事件」 (講談社漫画文庫)

 旧作「レディミツコ」も収録されていて懐かしい。
 何故かブラームスの「ワルツ」を聞くといつもこの「レディミツコ」を思い出す。多分、ワルツを弾く練習をしていた時期とこの作品を読んだ時期が一致しているからなんだろうけれど(笑)長調のメロディの中に、この作品の中の、終末観やら切なさを含んだ強靭さやらを感じてしまう模様。

・小花美穂「Honey Bitter」1-4巻(集英社)

 「こどものおもちゃ」の頃よりも作者がリラックスして描けている気がする。こどちゃはネクラ傾向のある作者がやりたいこととターゲット層や編集部から作品に求められることになんかギャップがあったような気がしてたので。

・萩尾望都「あぶな坂HOTEL」(集英社)

 この世とあの世の境界で過ごす一時。

 山口美由紀、篠原絵美も、同じモチーフの作品を描いている。
 どこぞで競作企画でもあったのかな?
 そしてぶっちゃけ・・・・・・どれ読んでもあまりかわらない印象。

・逢坂みえこ「たまちゃんハウス」(集英社)1-4巻
・一条ゆかり「プライド」1-9巻(集英社)
・高橋留美子「犬夜叉」1-55巻

 これは惰性で読み続けているかも。次の巻で面白くなってくれることに期待。

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2008年12月24日 (水)

2008年に見た映画ーーー三谷、パコと魔法の絵本、西の魔女が死んだ

 結局3本しか見なかったのかな。
(新感線のゲキ×シネはカウントしない)

 12月に「私は貝になりたい」と「252」と「ハンサム・スーツ」は出演者目当てで見ようと思ってたのだけど。252は、予告で見て気象予報図が笑えたので、夫を誘って楽しくパニック物を眺めようかと思ってたのだけど。
 娘が受験前の最後の仕上げに入っている忙しさに負け、自分のガン再々発の予感(=出費の予感)に負け、行くのを断念したんだったかな^^;話題の映画なら、1年くらい待てばテレビで放映されるだろうし。
 
・ザ・マジックアワー
 三谷氏は喜劇作家としてはかつてほどの力を持っていないことに、本人や周りがまだ気づいてないんじゃないかなあ、と感じる今日この頃。
 泣けるものの方がいい作品が多いような気がするのよね。

西の魔女が死んだ
パコと魔法の絵本

 娘と一緒に映画館へ。絶対に娘が好きなタイプの物語だと思ったのよ。予想大当たり。映画を見た後、すぐに原作を読んでいた。

 「西の魔女が死んだ」は、ハイジの山での生活でのわくわく感に共感しながら読んだ人なら絶対好きなタイプの生活描写が沢山。中学のクラスでの人間関係に疲れていた少女が、美しい自然と地に足がついた生活の中で少しずつ少しずつ再生していく物語。映像が美しく音楽が美しく・・・・・・・・。

 「パコと魔法の絵本」、先に舞台を見ていた友達には不評だったんだけど、幸い私は舞台未見で、テレビ放映された舞台も後で見ようと思って録画しっぱなし状態だったから、そのおかげもあってか素直に楽しんで、美しさに泣いてきた。
 おまえなんかに名前を覚えられたくないという台詞を言い続けていた男が、たった一人の無垢な少女、無垢でしかいられないまま変われない少女に、少しでも記憶を残してほしいと願う激しい執着。反感しか感じていなかったその男に対してなのに、その美しい執着にひっぱられて必死でバタバタと手助けをしようと願う周囲の皆。
 とにかく美しかった・・・・・・・。いや、映像の色合いはどぎつかったが(^^ゞ そのどぎつさの下にあるものが綺麗で綺麗で。パコ役の子が無類の可愛らしさだったし。

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2008年12月23日 (火)

2008年に見ていたテレビドラマーーーちりとてちん、パンドラ、トップセールス、ゴンゾウ、陽炎の辻

 視聴率や話題性とは無縁の世界の住人の記録^^;

ちりとてちん 

 朝の連ドラの最高傑作のひとつだと思ってる。(朝ドラほとんど見てなかったりするので、言う資格ゼロの私だけど)
 実は「○○さん目当て!」というのが特になかったので、最初の頃は見てなかったのですが、主人公の清美が大阪に出てきて四苦八苦しながら落語家に出会うあたりからなんとなく見始め・・・・・・・落語会のために奔走する清美の姿を見ていたらいつのまにやらのめりこみ・・・・・・師匠復活の瞬間を描いた回は感動で鳥肌・・・・・・・・。
 
パンドラ
 井上由美子脚本の医療サスペンス。
 配役バランス的に、宝塚向きじゃんと実は思いながら見てた(笑)

トップ男役
 主人公の内科医。アクの強い芝居をする人で。
二番手男役
 事件の真相を追う刑事。
 いぶし銀的な味と正義感を同居させる演技力のある人で
トップ娘役
 オンナであることを売りに世渡りする外科医。
 大人っぽい美貌と雰囲気のある人で。
三番手男役
 事件の真相を追う若手記者。ヒロイン外科医の恋人。
 正義感と一本気が似合う人で。
若手二番手娘役
 余命わずか。治験患者。
 援助交際で世渡りしている中、事件に巻き込まれる。
 演技力抜群の若い子で。

 専科の人をひっぱってきたいな、とか、演技力のある上級生男役で見たいなと思うような役もいっぱい。
 エンコーが出てくる時点ですみれコード破ってるけれど、まあそのへんは適当に脚色したりして。


トップセールス
 コメディも似合う夏川結衣に惹かれてなんとなく見てた。

ゴンゾウ

 うっちー目当て。
 一つの事件を追い続けるという構成が、従来の一話完結型ドラマと違うので最初はとまどったが、後半になって過去とリンクしてきたら一気に面白さ爆発。
 池脇千鶴の大熱演。それにひっぱられるように主役のうっちーの演技に熱と濃さが激増^^;

ジャッジII 島の裁判官奮闘記

 Iがすごく好きだったので見る。
 西嶋秀俊の演じる裁判官が、正義感と柔軟性のバランスをかねそなえた人として成長していく姿に見入る。

陽炎の辻2~居眠り磐音 江戸双紙~

 山本耕史くんの磐音さま目当て。
 彼の涼やかな微笑が大変素敵☆
 一心不乱にご飯を食べる姿も素敵☆
 ED曲が世界に合ってないが、戦いの場面で流れる曲は好きでその曲が流れると一気に気分が高揚。

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2008年12月21日 (日)

とうこ祭り映像見学

 六本木ヒルズのTOHOシネマズまで「タカラヅカスペシャル2008~La Festa!~」ライブ中継を見にいってきました。2日目の昼の部。

 普段はこの手のイベントは見ないんです。TCAを生で見たのは後にも先にも一度きり。東京宝塚劇場で2002年に上演された「Dream」のみ。宝塚はお芝居を見る所だと思っているのと、自分の生活&財布のためにはどっかで線をひいておかなくちゃ、と思っているのとで。

 でも、とうこちゃん(安蘭けい)の男役姿を見ることができるのもあとわずか。
 せめて映像見るという形だけでもいいから祭りに参加してこよう。

 そう思ってライブ中継のチケット確保。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 とうこ祭りだったのはファンの脳内だけではなかった^^;

 私はとうこファンなのでとーーーーっても楽しみましたが、なんか申し訳ないような気もしないでもなかったりも。
 2002年Dreemを見た時は、とうこファンとしてはいてもたってもいられないような心境で、銀橋で歌う石川五右衛門を見ながら
「これだけ一人で大きな劇場の空間を掌握できる人を真中に持ってこなかったら、劇団は馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!」
とか思ってたりしたものだったけれど・・・・・・・・・時の流れを振り返ってみると、なんだかいろんなことが感慨深いです。

 プログラムを買うのを忘れたので構成は大まかにしか覚えてないのだけど、1部前半は民謡メドレー。1部後半は、各組上演演目の寸劇および主題歌で、すべての寸劇に未沙のえるさんが絡む。パーシーとうこの「ひとかけらの勇気」が聞けた。幸せ。主題歌を歌いながら1階客席を歩くトップさん達。生で見ようと思ったらきっと1階通路が見えない貧乏席確保だっただろうから、映像で観ることが出来てかえって幸せだったのかも(笑)第二部はスペイン物の演目の歌とクリスマスの歌とトップスターのトークと、後はなんだっけ?

 組トップ三人は下手からまとぶん(真飛聖)、とうこちゃん、あさこちゃん(瀬奈じゅん)に並び、歌の順はまとぶん、あさこちゃん、とうこちゃん。
 就任時期大分違うのにごめん!とあさこちゃんに対して思わず手をすりあわせてしまいましたよ・・・・。退団直前ということで許してね。

 その三人+いしちゃん(轟悠)のトーク。
 一応仕切る役割は最年長のいしちゃんだったようだけど。
 にこやかに暴走とうこを押し立てて暴走とうこを前に押し出すいしちゃん。暴れ馬に対して優しくどうどうと声かけしながらぽんぽんと叩いている騎手みたいだ。自分がまとめなきゃという責任がなく暴走をうけとめてくれる(?)上と下がいることに安心しているのか、喋る喋る喋るといった状態の暴走とうこちゃん。まとぶんのトークに合いの手をいれまくり、あさこちゃんの話の際に
「スカーレット・ピンパーネルを見に行ったらランベス・ウォークをやってくれたんですよ」
とあさこちゃんがとうこちゃんにふったためにそこでも喋りまくり。パーシーがショーヴランに衣装をすすめる場面での話をして、ついでにランベス・ウォークを歌おうとしたら歌詞忘れちゃったから適当に盛り上げたとかいった話やらなんやら。自分のトークの番になったら当然長い長い長い。最後にいしちゃんの話の番になったら、いしちゃんってばあっさりと
「皆、袖で待ってるから」
と話を切ろうとする^^; その後、未沙のえるさんが出てきた時、この場面は≪安蘭けいトークショー≫とまとめられてました・・・・・・・・。

 爆裂とうこの勢いに妙な具合にまきこまれたのか、返事でなまったりするいしちゃん可愛い。
 ショー場面のいしちゃんは、この頃のいしちゃんの舞台同様、周囲の生徒さんに対しても客席に対してもなんか壁をつくって貫禄ある孤高の轟悠さまになってしまっていたけれど、トーク場面でのいしちゃんは、他の三人と同じ空気の中にいた!!!!この、他の人と同じ空気を吸っているいしちゃん、他の人をうけとめながら自分を出すいしちゃん、というのにものすごく餓えていた私。嬉しくなっちゃいました。普段の舞台でも、他者とのやりとり見せて下さいよーーーーーー。

 といった感じで、とうこLOVE!だけでなくいしちゃんLOVE!気分でも大いに盛り上がってしまったのでありました。

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2008年12月20日 (土)

10年回顧ーーー笹本玲奈コンサート雑感

 気を取り直して感想も書いておきます^^;

 笹本玲奈 10th Anniversary Show -Jewel-」の初日を、銀河劇場3階センターブロックで見てきました。

 玲奈ちゃんは好きだけど、今回は共演者が目当てで出かけた観客がここに^^;
 しかし、AKUROの楽からわずか一週間での公演。練習時間なんてさほどあったわけじゃなかろうなあ。休憩なしで1時間40分という公演は、本来予定していた場面をいくつも削り込んだ結果なのだろうと推測。ブログを見た限りでは、玲奈ちゃんは直前まで、公演には休憩時間があると思ってたらしいし。玉野和紀さんが構成するショーって、休憩なしノンストップで2時間超ってよくあるのに、今回はなんだか短い。本来の長さってのがあったとすれば、私が期待していた類の場面もあったりしなかったのかなあ、なんて考えてもせんないことですが。

 第二部の玲奈ちゃんの十年を振り返る歌さまざま。
 ここで語られた舞台、「ミス・サイゴン」以外全部見てた自分にびっくりした・・・・。(ミス・サイゴンは日本初演の年に見たきり。)

 笹本玲奈ちゃんを振り返ろうとすると、自分の娘とセットで思い出すことになる。
 なにせ、ピーターパンを娘が三歳の時に見たのだから。
 青山劇場のドリームシートにて。
 通路際席だったのでカーテンコールで海賊さんが娘にかまってくれようとしたら、海賊さんは敵なので無視を決め込んだ娘。劇中でもフック船長の歌に拍手が起こった時、つられて拍手をしかけてふと気づいて口を真一文字に結んで顔をしかめて首をふって拍手をしないなんてことをやってたな。あれはきっと、
「私は海賊に拍手なんてしない!」
という強固な意思の表明動作だったのだと思われる(笑)

 教育テレビ「ひとりでできるもん」で妙な中華系の姉さんをやってた玲奈ちゃんのことも見てますよーーーー。子育てしてなきゃお目にかかれなかったな☆

 まあそんなわけで、玲奈ちゃんヒストリーを追うって、自分の子の成長を見守るのと似たような感覚に陥っちゃうんだなあ。

 そしてレ・ミゼラブルのエポニーヌ。玲奈ちゃんレミゼデビューの年は娘はまだちっちゃいから連れてってはいない。
 私がエポニーヌに求めるのは、一見男か女かわからないような小汚いガキがぶっきらぼうに一途な想いを表出させるといった類なので、玲奈ちゃんエポはツボにはまった。

 しかし、何よりも玲奈ちゃんで好きだったのは「屋根の上のヴァイオリン弾き」のチャヴァ。
 三姉妹の中ではソロナンバーがある次女ホーデルが一番美味しい役だと思っていたのだけど、玲奈チャヴァを見て認識激変。
 テヴィエの市村正親さんにとって、三姉妹の役者の中でホリプロつながりでもある玲奈ちゃんが一番可愛くて仕方がないといった地の感情が出てたというのもあったような気もするけれど。
 三姉妹の中でチャヴァというのはある意味テヴィエにとって一番可愛い娘であったということがよくわかるチャヴァだった。知に対する飢えという父娘の共通点。だからこその秘蔵っ子。にもかかわらず、チャヴァがロシア人青年と結婚したことで、ユダヤ人としての誇りと伝統を大事にしていたテヴィエは、長女や次女の自立を許容したようにチャヴァを受け入れることは出来ずチャヴァを拒絶する。チャヴァが一番良かったので、テヴィエが心を閉ざしてしまうまでの流れが泣けて泣けて。

 「イーストウィックの魔女たち」は安原義人さんと大浦みずきさんの中年夫婦の存在感が好きだっただけでストーリーも後味悪かった作品だったけど。

 「ベガーズ・オペラ」はあまり好みのタイプの芝居でないにもかかわらず、出演者が豪華なので再演も行ってしまったよーーーーー。でも、内野さん出して歌穂さん出して玲奈ちゃん出すんなら「ジキル&ハイド」やってほしいなあと当時も書いたかも。

 「ミー・アンド・マイガール」と「マリー・アントワネット」は娘と一緒に見に行った。
 サリーは可愛かった。「スマイル!スマイル!」の明るさは切なかった。歌の最後の最後になっていきなり泣きました。

 「ウーマン・イン・ホワイト」のローラ。知的で抑制がきいた女性を好演していたけれど、これは10年後くらいにまた見てみたいなあと思った。今やるとどうしても、若い玲奈ちゃんが頑張っているという印象がまざってしまうのがもったいない。

 と、第二部から振り返ってしまったけれど。
 第一部の玲奈ちゃん変化も可愛いし楽しかった。
 元気いっぱいやらお色気やらお姫さまやらはあまり合う気がしないんだけど、夜桜お七はかっこよかったなあ。
 
 声の出演も、市村正親さん、涼風真世さん、古田新太さん、浦井健治くんと豪華。井上くんの声もほしかったなあとか思っちゃったけれどさ。
 市村さんには可愛がってもらってるんだろうなあと微笑ましい。
 涼風さんに対して「いつも綺麗な涼風さん!」と叫ぶのも、なんか普段の関係がしのばれて可笑しい。
 古田さんとの共演は見逃しているのです。悔しいなあ。

 玉野和紀さんはスタッフとしての参加だと思ってたので、登場してタップを始めたからびっくり。プログラムに「構成・演出・振付・(出演)」とあるのを見ると、出演が決まったのって本当に直前っぽいな^^;
 玲奈ちゃんはお姫様よりも男の子が似合いますね(笑)「BIG」のナンバーの替え歌が可笑しかった。声の市村さんの魔法で男の子にかえられてしまって、体のあちこちをチェックして慌てながら「あの可愛い玲奈ちゃんはどこ?」と叫ぶ玲奈ちゃん最高。

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2008年12月19日 (金)

切り替えスイッチ無し

 美しい生き物に脳内を埋め尽くされて立ち直れない日々。
 あれは生き物ではなくて霊的存在なんだけど、あまりにも人間離れしていて獣を思わせるようなぞくぞくする美しさなので、生き物と表現せずにいられないのだ。

 池袋での日が終わり天王洲アイルに行ったらスイッチ切り替わるかと思ったけれど、私の頭に切り替えスイッチはなかった・・・・・・・・・・。
 というわけで、しばらくは、あの美しい生き物を脳内で再生し続ける日々をおくります。

 わかる人にしかわからない戯言ですみません。
 どうも来年の8月までの出演作品は私の好みとは若干違うような気がしないでもないので、今年の2月と12月の芸劇での幸福感を反芻し続けて過ごすことにいたしましょう・・・・・。

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2008年12月 5日 (金)

宝塚宙組「Paradise Prince」---頑張る女の子とキラキラのプリンス

 タニちゃん主役物かと思いきや、ウメちゃん主役物?

 願えば夢は必ずかなうのだと信じて、信念がぶれることのないタニちゃんのスチュアート・グリーン・メンフィールド。
 夢をかなえたいと願いつつも、自分の求めるものを信じきれない悩みでぶれたり、自分の夢の実現と愛する彼の夢の実現が両立しないような局面に立たされたりして、悩む女の子キャサリン。

 スチュアートのタニちゃん(大和悠河)の方が出番が多いけれど、私にはキャサリン・ホワイトのウメちゃん(陽月華)の方が主役に見えたなあ^^;
 タニちゃんの役って、昔の少女漫画によくあったような、頑張る女の子のそばにいて彼女を励ます妖精さんみたいだ。ぶれることのない真っ直ぐな味方。どこか無神経なんだけど、その無神経さも妙に憎めないあたりも、妖精さんだ・・・・・。

 脚本から受けるのはそういった印象なんだけど、タニちゃんはとにかくキラキラしていて、そのキラキラ感がすべてのアラをぶっとばす。
 いかにも王子さまキャラだ。白馬の王子さま、じゃなくて、学園のプリンス、といった感じ。遠い遠い別世界の人ではなく、ちょっと手を伸ばせば笑いかけてくれる所にいるようなプリンス。これぞタニちゃん。やはりタニちゃんはこういう役の時が一番素敵です。
 ただ、タニちゃんを見ていると、どうも私は、乙女目線じゃなくて、可愛い孫を見守るお祖母ちゃん目線になってしまうんだけど、それもまた宝塚観劇の醍醐味か^^;

 ウメちゃんのキャサリンは等身大の女の子。可愛いんだけど、作り物めいた可愛さじゃなくて、すごくナチュナルな可愛らしさだ。

 しかし二人とも、歌はものすごい^^; タニちゃんの歌って声は悪くないし声量はあるので、とんでもないはずし方するけれど、その堂々としたはずしっぷりは実は私は嫌いじゃない・・・・キャラに合った歌を歌う時のタニちゃんの歌は好きだ。気障って歌っているのを見ると、ごめん、肩がふるえてきてしまうこともあるんだけど、それもまた見ていて楽しかったりするのだ。ああ本当に孫を見守るお祖母ちゃん的心境。
 が、ウメちゃんの声の方は基本的に歌うということにむいてないように聞こえる・・・・・(:_;) 苦手意識が前に出てきた歌い方をしてしまっているようにも見える。座付きスタッフはウメちゃんの歌に関しては、メロディラインにに気をつけてアラを隠すようにして、ショーではひたすら踊らせまくる方がいいのでは?ウメちゃんは休演明けだから踊らせまくるという選択が出来なかったのかな(:_;)

 悪役(????)として彼らの前に立ちはだかるのが、蘭とむ君(蘭寿とむ)のアンソニー・ブラック。とりまきやら愛人やらを何人も従え、赤いバラを口にくわえてかっこつけて踊る偉そうな男。強烈な違和感が醸し出す可笑しさ。なんでこんな妙なもんが似合うんだ?いや、似合うというかなんというか・・・・・・・・。耽美系の美形男役が出せない、体育会系の男くさい男役のらんとむ君だからこそ出せる味。とにかく強烈(笑)

 悪役なのか味方なのかよくわかんない存在としてスチュアート達の前にあっかるく登場するラルフ・ブラウンの北翔海莉くん。タニちゃんとは違った雰囲気で場面を明るくする青年。

 花影アリスちゃんはスチュアートの理解者である妹ローズマリー。またしても妹キャラ・・・^^;

 和音美桜ちゃん・・・・・お芝居ではとりあえず役をあてました的な役どころだったけれど(:_;)、ショーでの歌声は素晴らしかった。

 2階B席での観劇。

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2008年12月 2日 (火)

いっそのことアンハッピーエンドとよばれる少女小説にしてしまえーーー「彩雲国物語」に想うこと

 彩雲国物語の新刊「黒蝶は檻にとらわれる」を、11/28に埼玉県まで宝塚観劇をしにいった折にフライングゲット。事前にアナウンスされていた発売日は12/1なので、フライングというのもあるかもしれないけれど、出荷も早かったのかな。別の作家の作品の話だけど「天山の巫女ソニン」なんて出版社の新刊情報では11/26となっていたにもかかわらず、11/27の夕方に某大手書店で入荷したばかりの物を店員さんに取りにいってもらうといった経緯だった・・・・・。それに比べるとすんなり手に入ったな☆

 アクセス解析を久々にチェックしてみたら、「彩雲国物語 新刊 感想」の検索が多いのが申し訳ないので、大急ぎで短文乱文感想を書いてしまいましょう。すみません、何も書いてなくて。

 この話、目指す物語と文体が激しく不一致なんじゃないかと。
 いかにもライトノベル的文体なんだけど、勢いがつきすぎて、どんどん読みづらくなってきてません?私が年取ったせいか????

 登場人物の多さにもちょっと辟易。また変人の新キャラ登場。
 シリーズ開始時点で、大まかな登場人物構想を作りきってなかったものと思われる。
 今や、黄奇人なんて、全く奇人の範疇じゃないとしか思えないし、優秀で変な人が後から後から出てくると、黎深のインパクトも落ちていく一方。登場人物を整理して、初期から登場している優秀なはずの人々を救いあげてあげないとやばいんじゃなかろうか。

 その最たる存在が、ヒロインの相手役として設定されているはずと思われる若き国王・劉輝。

 こんな展開では、ヒロインの秀麗ちゃんがが王様と結ばれたってちっとも嬉しくないじゃないの。
 官吏をやめて後宮へ?
 君は王の官吏を目指していたのではなく民のための官吏を目指してたんだよね?彼女と彼の今回の選択は、その根本のところを忘却している。だから鬱になってくるんだよなあ。

 まあ、この一冊だけでもあちこちに、後宮におさまるだけの女として終わることへの否定文は用意されているようなので(清雅の秀麗への評価とか、邵可と黎深の会話とか)、この後の展開によってはシリーズを売り飛ばしちゃうぞ、という類の心配はしていないんだけど、かなりイライラはしています^^; 王のそばにいる秀麗って、好敵手の清雅とバチバチやりあっている秀麗と比べると、ものすごくつまんないキャラになっているようで。彼女をそんなふうに見せてしまう劉輝は、つまんない男にしか見えなくなってるし。

 恋愛フラグなんていっそのこと断ち切ってしまって、素晴らしい官吏への道を邁進する秀麗ちゃんを描いてくれる方が、素直に楽しんで読めそうだ。でも、10代の女の子がターゲットの少女小説だから、そういうわけにはいかないんでしょうかね。
(10代の女の子がターゲットのはずの小野不由美の「十二国記」みたいに、いい男がよりどりみどりでもヒロインの恋愛フラグを全然たてない、という形でシリーズをすすめてくれるものもあるんだけどなあ。彩雲国もそうだったらよかったのに)

 燕青はあいかわらず素敵だしお役立ち男だ(#^^#)
 劉輝よりも彼女を支える男としてよっぽど秀麗の役にたっていて、なおかつ私の好みどんぴしゃりのタイプなんだけど、秀麗の恋愛フラグとは無関係な立ち位置だ。ああなんてもったいない。

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2008年12月 1日 (月)

「グッドナイトスリイプタイト」雑感

 三谷幸喜作・演出、夫婦もの。中井貴一&戸田恵子の二人芝居「グッドナイトスリイプタイト」をPARCO劇場の後方センターで観劇。

 コメディのようでありながらも後味はほろ苦い作品。

 開演五分前、三谷幸喜さんの声が流れる。五分前のお知らせ&携帯電源落とせ、だけではなく、延々と三谷さんの声が続く。
 ラジオ番組などは全然聞いたことがないので、三谷さんの声って顔を見ることとセットでしか聞いたことがなかったから意識したことがなかったんだけど。
 結構、美声なんですね・・・・・・・・・・・・。

 戸田恵子さんは安定した巧さ。
 2歳年下の夫の中井貴一さん・・・・・・・・・緩急自在。巧すぎる。
 中井貴一ファンは見逃してはいけない。

 ビター風味のコメディじゃなくて、コメディな味付けもあるビターな作品、だな。
 心構えが違うと、観劇後に感じることも違うかも^^;
 私は前者だと思ってたので焦りました・・・・・・・・・・。

 30年の物語は時系列に沿ってはすすまない。
 最後の場面で
「・・・・・・・・やばい、多分この場面が最終場面だ。『コンフィダント・絆』もこのパターンだったし間違いないな。こ、ここで終わったら・・・・・・・悲しいじゃないか」
と思ったら、やはりそこでED。

 プログラムに、三谷&中井&佐藤浩市の鼎談が。カメを飼う意義と喜びについて熱く語る佐藤さんと、ついていけない三谷さん&中井さん。
 鼎談するくらいなら舞台で共演して下さい>中井さん&佐藤さん
 大きな劇場で二人主役でばちばちやって下さい。そしたらはりきってチケット取るよー。

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師走だ

 今月の観劇予定。

グッドナイト スリイプタイト
パラダイスプリンス
AKURO
笹本玲奈コンサート

 MM、ラ・カージュ、RENTは観劇断念した。東宝エリザベートも諦めた。
 新木さんのレオポルド・モーツァルトとか今井清隆さんのダンドン議員とか森山くんのマークだとか、どんなふうなのか知りたくてたまらないのですが・・・・・・・・・。
 それらを諦めて宙組を見るって、かなり変な演目選択かも^^; 今後は、再演物観劇よりも新作観劇を優先していくことになるかな、と思います。ラ・カージュを見ないのは馬鹿すぎるような気もしないでもないんだけど、かつて見た大阪公演のキャスティングが大好きだったので、脳内上演でまだ楽しめるし。
 でも、AKUROは再演物だけど見るのです。全く迷わず行くことを決めました。

 玲奈ちゃんコンサートはチケット確保に苦労しました。無事に行けることになって本当に良かった。全席共通価格で3階がやってきたけれど(笑)、センターブロックだし、1列目じゃないから柵を鬱陶しく思うこともないし、と考えれば、かなりラッキーだったかな。

 三谷作品は出演者がツボにはまる時は見に行くと決めているのですが、さて今回の作品は面白いんでしょうか・・・・・・^^; 作品紹介文を見ていると、「I do! I do!」三谷版といったようなイメージなんですが???

 来月1月は、カラマーゾフの兄弟、夢の浮橋、ドロウジー・シャベロンと確保しているのだけど、なんか観劇どころでない気分になってきているので、カラマーゾフの兄弟以外の二つは手放すかも。でも、カラマーゾフの兄弟を手放すという選択肢は全くないのだ(^^ゞ 原作大好きなんですもの。ドストエフスキーは通俗的でドラマチックで、宝塚向きの作品が多いと思うのですよーーー。シチリアを舞台にしてアレンジした「シチリアの風」も大好きだったなあ。今回は齋藤吉正演出!通俗的にドラマチックに楽しく盛り上げてくれるだろうとわくわくしちゃいますよ。出演者が発表された時には五峰亜季さんがなんの役をやるんだ?????と不思議に思ってたら、≪イワンの幻覚≫ですか? ものすごく楽しみ。振付は誰?

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