○タイトル発表時
とうこちゃん退団はまだ発表されてませんでしたが、「ア ビヤント」がフランス語で「またね」という意味であるとの解説文がアップされていたので・・・・・・・・・・不測の事態でも起こらない限り、これは最後のショーだからこそのタイトルだな、と予想はつきました。
トップになってからは荻田浩一ショーに当たれなかった、というのは寂しくはあったけれど、「バビロン」でも「ドルチェ・ヴィータ」でも良い役、良いシーンを当ててもらっていたし、贅沢言ったら罰があたるわよ、と自分に言い聞かせたりも。
○観劇前
藤井大介くん演出のショー。
彼の今までのショーへの感想で真っ先に出てくるのは「明るい」「変なカツラ」。
そんなわけで、
「最後のショーでとうこちゃん(安蘭けい)に変なカツラかぶせて通し役とかさせたら許さないわよ!」
とか思ってたのですが。
初日映像を見たところ、どうやらとうこちゃんは普通の男役だ。
ただ、礼音くんは・・・・・・・?^^; 遠し役で変なカツラ?
○プログラム
各章タイトルに「アミューズ・グール」「オードブル」「サラード」「ポタージュ」「ポワソン」「ビアンド」「フロマージュ」「デセール」とあるけれど、場面内容とのつながりを語るのは不可能なプログラム用お遊びにすぎない気がするので、以下の感想は章番号のみで整理するにとどめます。
○序
古びたレビュー小屋で老掃除夫が掃除をしている所に現れた時間の妖精。
幕の中央から一瞬姿をあらわしてすぐに引っ込んだ後、また姿を現す。藤井くん式白カツラ。
音楽の流れ、物語の流れを考えると、この出で拍手をするのは流れを壊すような気もするんだけど、二番手の礼音くんの登場シーンだしなあ、と複雑な気分になったりも。
幕が開くと、階段にちょこんと座っている妖精の女の子が。よく見ると星風エレナさん。最後の最後になって、なんと可愛らしい役が(@_@。
○第1章
普通に華やかなショー序盤。歌詞をよく聞いているとサヨナラ仕様だなあと思いますが、ここは軽く明るく流してみることができます。
第2章へのつなぎは、とうこちゃんを中心にしいちゃん(立樹遥)、すずみん(涼紫央)と銀橋で三人コミカルに。
○第2章
退団するしみこちゃん(和涼華)が芯になる場面。この場面の相手役は夢咲ねねちゃん。
のはずであったが。
この一連の場面の中で一番強烈な印象を残すのは、こわーい女振付師のきんさん(朝峰ひかり)であった^^;
レッスンシーンで踊っている子達、若手に無知な私にはお顔と名前が一致しない生徒さんが多いんだけど、踊れる子が多かったなあという印象。ちゃんとお名前をチェックしておこう・・・・・・。
第3章
耽美シーン・・・・・・・・のはず(笑)
ただし、人選が・・・・・・。誘惑する影があかし(彩海早矢)で誘惑される男が柚希礼音くんって。
どうしてこの人選なの?センターでがんがん踊れる男役二人をピックアップしたらこうなった、とかいう答え?
でも、礼音くんは健康なムードのがっちり系男役だし、あかしも「エル・アルコン」のマスターズとかめちゃくちゃカッコ良かったけれど、やはり基本的には元気な野郎系統の男役だと思っているんだけど。
耽美シーンは、少なくともかたっぽは、危なげある美しさやら線の細い儚さやらが前面に出るタイプの人を置かないといけないという気がするんだけど、藤井くんの人選はよくわかりません^^;
第2章のしみこちゃんと、このシーンの礼音くん、チェンジするわけにはいかなかったかしら。
とぐちゃぐちゃ言ってますが、このシーンは耳福シーンでもあります。
カゲ台詞に稀鳥まりやちゃんの不思議系の声。
そしてカゲソロの水輝涼くんの歌声が素晴らしい。ドラマチックに音が上下する歌声。気合はいりまくりのシャウト。めちゃくちゃうまいです。歌がうまいということを星組ファンは知っているけれど、大劇場でここまで歌で目立ちまくれる場面ははじめてかな。もっともっと歌場面で起用されてほしい人。
第4章
ジゴロとして登場する安蘭けい。
アダルトに情熱的に歌うシャンソン。合っていて素敵だ。なんとなく轟さん系歌い方だなあ、とちらりと思ったりも。。。。。
おきまり、三角関係シーン。歌手ジザベルの遠野あすかちゃんとのアダルトなダンス。振付は前場面に続き平澤智さん!ジザベルのパトロンのしいちゃんの横に立つガードの男の紅ゆずる君は立っているだけで美しい。
間奏曲
百年ぶりの新作ショーが始まるよ、というあっかるーいつなぎシーン。
舞台上ではすずみんが芯。
第5章
中詰めはシャンソンメドレー。
特筆すべきは、夢咲ねねちゃんの「フルフル」
超絶的な破壊的な悶絶させられそうな可愛らしさなのである。
ねねちゃんは、可憐な普通の娘役よりも爆裂系の女の子をやる方が好さが出る人なんじゃないかな、というのが「オクラホマ!」を見た時から抱いている印象なんだけど、やはり・・・・・・・・・。
スター達のメドレーが続いた後、中央セリから登場するその人は、プログラムでは≪究極に美しいレビューの華≫と紹介されてますが・・・・・・・・・・・・・。
笑うところですよね、ここって?^^;
トップ男役の女装というシーンは過去いろんな形であったけれど、ここで感じた既視感をたどってみて思いだしてしまったのは「ラバーズコンチェルト」のカリンチョさん(杜けあき)女装だ。その公演にはまだとうこちゃんは出てないのに。雪組男役の中で受け継がれてきたものってのがあるのかしら^^;
大楽では髪飾りにひこにゃんをくっつけて、何度も上手側に顔を向けて鬘の右側のその飾りをアピール。客席には、大受けする人もいれば、≪何かやっているらしい、でも何?≫といった感じの反応をする人も。ばらばらの反応をまとめあげるのが、とうこちゃんの歌の最後の部分。
「浮気な私は・・・・・・・ひこにゃん!!!!」
客席大爆笑に。。。。。。。。
そして、舞台中央でとうこちゃんはアクセサリーを取り、羽織っていた衣装を脱ぎ棄て、鬘も取り去り。
男役姿に。
この衣装替えを堂々と見せるってのは、やはり女装シーンは笑うべきところだったという理解で間違いないわけですね^^;
礼音くんとがっつり二人でダンスシーン。カゲソロに毬乃ゆいちゃんの美声。
プログラムには「男二人きりのアダルトな駆け引き」とかあるけれど、舞台上の印象は全然異なる。
男役トップから男役準トップへの引き継ぎ儀式シーン。次はよろしくシーンだ。
がっしりと礼音くんを抱きしめるとうこちゃん。一瞬びくりとしたように両手が泳ぐ礼音くん。
そんな二人のどこに、アダルトな駆け引きなんてものを感じろと?(笑)
そしてその次が、華やかな大カンカンシーン。あすかちゃん可愛い。そしてカンカンボーイにしいちゃん以下男役スター達も入って、大人数で華やか華やか華やか。これぞ宝塚の楽しい華やかさ。
第6章
さりげなく感じさせていたサヨナラショー仕様は、ここから全開になっていく。泣け泣け泣け、と言わんばかりに。あざといまでに。私は素直だから泣きましたとも。この公演がサヨナラ公演なんだという意識どっぷり状態で観るのではない普通のお客さんにはどう映るのかわからないけれど。
ガウン姿のとうこちゃんが鏡の前で過去を思い出しながら静かに歌い出す。
「私の歩いた人生
誇りに満ちて悔いはない」
なんて歌っちゃうんですね。宝塚でのいろんな日々がざーっと目の前によみがえってきます。平坦な道ではなかったけれど、それすらもすべて糧にしていったとうこちゃんの姿には力づけられる日々だった。
「もしも許されるなら
少しでいい、時間を止めて」
なんて歌っちゃうんですね。
でも時間はとまってくれません。と、挨拶で組長さんも言っていた。あざといばかりに、泣け泣け泣けと言わんばかりのサヨナラショー仕様。
そして、送り出す組子達の大合唱。
明るいです。歌詞がベタです。あまりにも直接的ですってば。
「ありがとう、このひとことしかやっぱり出てこないけど」
とか歌うとうこちゃん。
銀橋を渡り歩くとうこちゃんを、明るくダンスしながらの合唱で見送る笑顔の組子達が「またね またね きっと必ず出逢える」
とか
「今はつらいけれど勇気だして笑顔でさよなら」
とか歌うんですよ。銀橋に立つとうこちゃんが客席に背中見せて組子達を見つめるの。
この明るい色合いが良い。涙腺大決壊。
藤井くん、ありがとう、素敵なお見送りシーンをつくってくれて。
この「またね」大合唱シーンにはあすかちゃんはいない。
大合唱が終わり、大階段をとうこちゃんがのぼっていって消え、舞台が静かになった後、上手側花道から花束を持って登場。
「まにあわなかったのね」
と嘆く彼女が彼を思って銀橋で歌う。
できることなら時間をとめて。
もう一度夢をみせて。
ファンの思いを体現する形で、もう一度の夢へ。
第7章
大階段にとうこちゃんが再登場。
とうこちゃん&あすかちゃんの最後のデュエットダンス。
音楽は「愛の賛歌」だ。なんというベタな選曲だ。でもいいのよ、最後だもん。歌ってくれるのは美穂圭子さんだ。
いいコンビでした。
ピンでも輝くし、可憐な娘役も気丈な女役も、色の違う役をいろいろこなしちゃうあすかちゃん。そのあすかちゃんが、とうこちゃんに対して可憐な可愛らしい笑顔をいっぱいに向ける。
とうこちゃんがデュエットダンスの時にあすかちゃんに向ける笑顔は、信頼感とか安心感を持っていることをはっきりと感じさせるものだった。
ヘイズ・コードや博多座公演など、とうこちゃんが喉の調子を悪くしちゃった時に、がっちりと支えてくれて、声の出し方やトーンなど絶妙な合わせ方をしてくれていたあすかちゃん。
別々の組にいたとうこちゃんとあすかちゃんの組み合わせなんて想像すらしたことなかったのに「コパカバーナ」で組んだ姿を見たら思いのほか似合っていて、この公演のみで終わるコンビでは嫌だ、とか思ったりした・・・・・・。
なんかいろんなシーンがよみがえってくるなあ。
あすかちゃんが大階段をのぼっていって去り、他の人達が登場。送り出す歌を礼音くん。そしてとうこちゃんも大階段をのぼって去っていく。
エトワールで歌うのはあすかちゃん。
大階段中央に一人。
一人だけでそこに立っても舞台上の空気を埋め尽くせる存在感をしっかり出せるあすかちゃん。
そしてグランドフィナーレへ。
ああ終わってしまうーーーーー。
いまはまだ「アビヤント!」って言えるけれど・・・・・・・・あとちょっとしたら、「アビヤント!」の意味合いがかわってきてしまう。
時間がとまってくれればいいのに。
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