「ダンス・オブ・ヴァンパイア」雑感(その1)
●突然訪れた機会
今年の観劇予定には入ってなかったのですが、お席を譲っていただけるお話を突然いただけたので、大喜びして帝国劇場に出かけてまいりました。
大喜び・・・・・・^^;
日本初演を見た時の感想はコチラ。
はっきり言って、ちょっと冷めた感想文書いてます^^; 冷めてて、乗り切れてないんだけど、市村正親さんの教授、駒田一さんのクコール、吉野圭吾くんのヘルベルトを見ることで結局は楽しんではいたんだよな、と、自分の文章を読み返しながら思い出す・・・・・・・。作りこんで作りこんで、というタイプの役者さんが大好きだし、この方達の舞台上での活躍にはなんだかんだ言って喜んじゃってた・・・・・。
この舞台、基本的には
1)B級ホラーが好きなら楽しめる。
2)B級コメディが好きなら楽しめる。
3)出演者が好きなら楽しめる。
という類の作品だと思っております。上記のうち一つもあてはまりそうにない、という方にはオススメしません。
私の場合、1)2)にはあてはまらないのですが、3)には該当するので、今回はキャラ物とわりきって出かける準備。
そう考えて出かけるならば、楽しみな部分はたくさん。コメディに関しては私は笑える範囲がそんなに広くはないんだけど、コレは不快感を刺激されるタイプのストーリーでもないし。
初演の市村正親さんの教授が好きだったけれど、石川禅ちゃんのことだってマリウスの頃から好きだったから、禅ちゃんの教授も楽しみ。禅ちゃんは一時期は私の中では石川禅さんという立派な人になってしまい、大好きだという気持から少し遠ざかりかけてたのだけど^^;2004年のレ・ミゼラブルコンサートで久しぶりにマリウスの濃い可愛さを見て聞いた時、≪やっぱり禅ちゃんだ。禅ちゃん可愛いわぁぁ!≫と思い、そして彼を禅ちゃんと呼びながら今に至っております。タイミング悪くて彼の役を見られないことが多いのだけど、「ウーマン・イン・ホワイト」や「レベッカ」での演技は大好きでした!「レベッカ」のフランクなんてはっきり言って思いっきり役不足だと思うけど、禅ちゃんのお芝居は緻密で濃いので、舞台上にフランクが出ると、ああこの存在感のありようが好きだなあと思いながら禅ちゃんを眺めてましたっけ・・・・・・・。
そんなわけで、キャラに関して、印象的だった人から順に感想いってみます。
●アプロンシウス教授
なんといっても「人類のために」の歌の素晴らしいことといったら!!!!!!!!!!!
市村さんのプロフェッサーは、あくまでも市村さんというキャラがプロフェッサーというキャラと妙にマッチしてしまっているはまり役だった。舞台上に出てれば目がいかないことはありえないというような動き方をちょこちょこする人。
石川禅ちゃんのプロフェッサーは、とにかく、ちょっぴり硬派な部分もある研究オタクの極致の人。出方は、常に目立つというわけではなく、場面での印象度に緩急がある。序盤はどちらかというと地味な印象?と思ってたら、あのものすごいナンバー「人類のために」ですよ。歌詞が明瞭な早口言葉。美声で強く歌い上げて感動させてくれるミュージカル役者さんはいっぱいいるけれど、禅ちゃんのこの早口言葉歌の何がすごいって、歌に強弱のメリハリがきっちりある中で、弱の部分でも滑舌がよくて歌詞が明瞭で思い込みの強いプロフェッサーとして崩れないこと。この早口言葉歌でそれができるって、ものすごい技術力ですよね?
力強い技術・技巧で一気に場面をぱーっと盛り上げ、お客さんの喝采に悦にいるプロフェッサー。この場面の面白さは、最初から常にずっとずっと目立ち続けていた市村プロフェッサーには出せない緩急の味だと思う(#^^#) あはは、なんだかんだ言ってるけれど、目立っちゃうことに、自分の主張を高らかに歌い上げることに快感をおぼえちゃうお茶目さんでもあるのね、ものすごく意外だったわ☆ってな感じで。冒頭が地味目だからこそ、ここが笑える。
一番感動しちゃった場面でした。
体が柵にはまって動けなくなっちゃって助手を一人敵地(笑)に向かわせるあたりの二人のやりとりは、もうちょっと面白くできるんじゃないかなあ、という気はする。禅ちゃんプロフェッサー、緩急あって、人としての感情を軽視するオタクで、でも妙な信念と強さのあるオタクで、とっても好きなんだけど、注文つけるならこの場面かなあ。なんとなく隙がなさそうなので、見つかるかもしれない、見つかったら大変なことになるかもしれない、というハラハラ感は皆無だし^^; 市村さんプロフェッサーはちょこまか感のために隙だらけに見えて、このあたりは可笑しくてちょっとハラハラ感も伴ってたから。
ところで、禅ちゃんプロフェッサーはカーテンコールでは十字架持ってなかったですよね?
多分、皆いっしょにヴァンパイア、という世界のお仲間の一人ですよね?
カーテンコールでプロフェッサーが十字架持って現れるかどうかというのは、物語の根幹にもかかわる大問題であるはずなのに、カーテンコールでのプロフェッサーの位置が私の一番の贔屓の人とちょっと離れているので、ちゃんとチェックできなかった。悔しい・・・・・・・。
●ヘルベルト
二番目に感動しちゃった場面といったら、やはり、伯爵のバカ息子ヘルベルトがいたいけな純朴で純情な青年アルフレートをおっかけまわす場面(笑)
*あのバカ息子は、馬鹿息子と漢字表記するのではなくバカ息子とカタカナ表記する方がなんとなく私にはしっくりくるので、この表記でいきますね^^;
バカ息子度パワーアップ!!!!!!!!!!!
なんなんですか、あのイロモノのバカ息子は。
ええと、一応私、この役者さんのファンなんですが・・・・・・・・。
「痛くしないから。痛くしないから」と言いながらアルフレートを追いかけまわすんですよ・・・・・この生き物は。
お風呂での登場というのがある意味サラよりも似合っちゃう美しい美しい変な生き物。
終盤のプロフェッサーとの対決シーンも、なんか妙な形でパワーアップして、バカ息子ぶりがクローズアップされてたりして。なんですか?あのバカ息子はぁぁぁ!
太股の薔薇のタトゥーはなくなってしまったけれど、そんなものは不要なほどに、お芝居で美しいイロモノ変態バカ息子ぶりを披露しまくってます・・・・・・・。
●クコール
駒田一さんの舞台の独特の味と存在感が好きです、昔から。
何見ても、うまいなあ、と思うし、妙な可愛らしさがある・・・・・・・。
(関係ないけど、最近、アニメの「グイン・サーガ」のヴァレリウスの絵に衝撃を受け、かつて観た駒田さんのヴァレリウスを懐かしんでおります・・・・・・・・)
●アルフレート
前回見た時の感想でこんなことを書いた。
1)この人は、伯爵にとっては、もっと純粋だった日々への憧憬の象徴みたいな存在なのかな、というように思うんだけど。
2)純粋さを見せるために幼いってのは間違ってはいないんだろうけれど、隙の部分が妙な危なっかしい色気を醸し出すといったタイプの、少女漫画風な少年性がほしかったかなあ。その方が、ヘルベルトの一目惚れにも納得しやすいし、ラストの豹変も色っぽく美しくなるし。
かつて書いた2)の部分については前言撤回(笑)
泉見洋平くんのあまりにもあまりにも作りこまれた濃厚な子どもっさ、幼さ、へたれっぷりを見ていて、これだけで伯爵をひきつけるには十分だと思った・・・・・・・。
ヘルベルトは行動と容姿だけじゃなく嗜好もイロモノの人だから、幼さの完成形、可愛らしさの完成形、ヘタレ方の完成形を極めているからこそのアルフレートが好みなのね^^;と、妙な形の納得・・・・・・・・。
というわけで、泉見洋平くんのアルフレート、とっても気に入ってます。
●マグダ
シルビア・グラブにはわりと健康な強さという印象をいつも持っているので、どっちかというと初演の宮本裕子さんのマグダの方が私好みの愛人だったような気がする。可愛くてちょっと毒があって。
ただ、歌やショースターとしての力は断然シルビアが良かった。
カーテンコールでマグダが目立ちまくる場面、シルビアが出てくるとやはり、ばっちり歌えて踊れるからこその華やかさですね。舞台の反対側に贔屓がいなければもっとじっくり見たいんだけど^^;
●シャガール
初演の方よりも安﨑求さんの方が、歌が安心して聞ける(^^)
●クロロック伯爵
初演でも思ったのだけど、実はこの物語に感じる激しい違和感の原因が、クロロック伯爵だったりする・・・・・・。今回、舞台のコメディ色が高くなったので、その違和感がさらに高まってしまった。
脚本と演出の印象に乖離を感じるせいでもあり、山口祐一郎さんという役者さんからなんとなく、私がこの役にほしいものを感じきれないせいでもあり、クロロック伯爵のナンバーがいまひとつ私好みでないせいでもあり。
脚本と演出のギャップという感想については別記します。
●サラ
この役は、演技よりももともとの持ち味とか外見で勝負する役なんじゃないかと思っております。B級ホラー、B級コメディのバカヒロインだからこその、セクシーでエロティックな可愛さがあれば、このミュージカルのヒロインとして成立しうると思う・・・・・・・。
そういう意味では、初演で見た剱持たまきちゃんのサラは綺麗な人なんだけどコゼットが似合っちゃうようなふんわり優しい印象の人なのでちょっとイメージが違ったし、今回観た大塚ちひろちゃんのサラはビジュアルに幼い小悪魔ちゃんという印象が入るのでちょっと違うような気がした・・・・・・・。
私は今回スケジュールと財布の都合で観られませんが、そういう意味では、チラシで見た知念里奈ちゃんのビジュアルは・・・・・・・・私がこうあってほしいと思うサラに一番近そうな気がする。というか、思いっきりはまり役のように見える。
というわけで、ビジュアル以外の印象がどんなふうであったのか、いろんな方のご感想を楽しみにしております。
| 固定リンク


コメント