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2011年2月20日 (日)

「SWAN」平凡社愛蔵版のおまけ漫画

 今月に入ってから、SWAN関連での検索でこちらにたどりついている方がかなり多いみたいなので、平凡社から出た愛蔵版に掲載されているおまけ漫画「variation」のネタバレ報告とかんたん感想ものっけてみる(^.^) 感想は、初読当時のものではなく、モスクワ編が始まった今、改めて再読してみての感想文。
 variationは、「SWAN」から「まいあ」の物語の間に流れる時間の中でSWANの登場人物達がバレエ人生をどのように送ったかを語る小エピソード集といった位置づけの物。

 このおまけ漫画のために、かつて購入した愛蔵版を手放し、平凡社の愛蔵版に買い換えた。合計額は五桁金額。アホですね。マニアな人は、わずかな台詞の変更なども気になったりするので旧版を手放さなかったりするのだろうけれど、我が家は収納場所が少ないのでそこまではやらない。(あ、でも、三原順漫画では似たようなことやってるのか?遠藤淑子漫画も、文庫購入したからコミックス手放そうとしたら、娘に「それならコミックスはちょうだい」とか言われてしまったし。スペース足りないのに。)

 以下、ネタバレ全開。
 もしかしたら、何年か後に、variationをまとめてコミックスに、なんていうことがあるかもしれませんので、それを待つ方は、お読みにならないように気をつけて下さいね!!


第1巻
 「SWAN」の後、シュツットガルトに旅立った真澄とレオンが、その二年後にモスクワに向かう時のお話。ドイツからソ連に直行したわけではなく、日本に立ち寄っているのである。
 「SWAN 白鳥の祈り」でそのヒロイン古舘零に大きな影響を与えたと描かれたように、真澄とレオンは「ジゼル」を踊り大成功をおさめる。「SWAN 白鳥の祈り」では一年後とされていたが、variationやモスクワ編では二年後のこととされている。
 クラシックダンサーとしての飛躍的成長がうかがえるジゼルと評される。
 レオンとのパートナーシップについて京極小夜子に問われた真澄は、
「やっと怒鳴られなくなってきたかなって感じ」
と答え、二人の関係については
「私達の間にはバレエしかないから」
と言う。
 真澄とレオンが日本に立ち寄った理由は、小夜子と草壁さんの結婚式のため。
 花嫁のブーケはレオンの手にとびこんできたが、さりげなくしゃらっとそれを真澄にまわしちゃうレオン。
 それを見ていて、とってもいやーな予感を感じる葵さん。

(感想)
 以前、「SWAN白鳥の祈り」を読んだ時も思ったのだけど。
 真澄のジゼルがどんなふうだったかは大体想像がつく。バレエコンクールで京極さんとリリアナがジゼルを踊る姿を見た真澄の感想から、彼女がジゼルに思い描くものがうかがえるので。
 でも、レオンのアルブレヒトってどんな感じなんだろう?この手の恋ゆえに愚かしい男ってのは、レオンの得意分野とは若干違うような気がするのだ。そして、真澄と違ってレオンって、キャラを作りこむために苦悩したり苦労したりする姿が描かれてないキャラだからなあ。真澄のパートナーとして存在するのなら、こういうキャラを演じる際の彼のバレエ観も知っておきたいところ。


第2巻
 結婚式からそのままホテルのバーに流れてきている。
 葵さんと真澄、食前酒。真澄は翌日にはモスクワに発つことになっており、葵さんももうすぐモナコに向かうことになっている。
 一週間の日本滞在はあっというまに終わる。
 葵さんは真澄に、レオンとのことをもっと聞いてみたいのだが、いろんな知り合いが通って話しかけるので、タイミングがつかめず。
 いつのまにか、ロゼの次に堤先生からつがれていたワインもあけてしまい、ほろ酔い気味の真澄。
 レオン登場。いきなり葵と口げんか(?)
 酔ってしまった真澄が大声で「シャーラップ」と二人を黙らせる。
「私、あなたにプライベートなことまで指図される覚えないわ!」
「葵さん!私とレオンはなんでもないの!こーんな頑固でヘソ曲がりなやつだいっ嫌いなんだから!」
 カクテルをテーブルにどんとうちつけて
「わかった!?」
と二人に言う真澄。
 その後、すぐ酔ったままひっくりかえってしまう。
 レオンと葵さんはなごやかな雰囲気で飲み始める。


(感想)
 「まいあ」やモスクワ編の真澄は妙に落ち着いてしまっているので、この手の真澄の可愛らしさは結構新鮮というか懐かしいというか。


第3巻
 モスクワに出発するために空港に。
 二日酔いで頭痛をかかえる真澄は、昨夜のことを覚えてない。レオンに何か叫んだような気がするとだけおぼろげに記憶。
 レオンは沈痛な表情で
「俺のこと、頑固で大嫌いだって言ってたな・・・・」
「それからヘソ曲がりでひねくれ者で根性が腐ってるとも言っていた」
「てめーなんか顔もみたくねぇ死んでしまえーとも言ってた」
「知らなかったなあ、今まで俺そーいうふうに思われてたのか。なんかすげーキズついたオレ」
レオンは芝居っ気たっぷりな表情だけど、動揺しちゃってレオンが冗談言ってることに気づかない真澄。
「私、酔っ払ってたからそんな心にもないこと・・・・」
「そーかぁ?心にもないことかぁ?じゃあほんとはどう思ってんだ、俺のこと」
「え、どうってそりゃレオンは確かに・・・・時々は意地悪でひねくれてて口が悪いけど・・・・でも・・・・本当はいい人だと思ってるし信頼してるし・・・・」
「でも大嫌いなんだろ?」
「そんなこと・・・・ないって」
「じゃあなんだよ、ヘソ曲がりで根性腐ってるから好きにはなれねーってんだろ?」
「だから!!好きだって言ってんだってば!!どっちかっつーと」
「へーっそーかぁ。今のセリフはほんとだな。じゃあキスで許してやるよ」

いい笑顔でしゃらっとキスなんて言い出したレオンに「は!?」と唖然としつつも、顔を近づけるレオンにどきっとする真澄。
 しかしそのタイミングで葵さん、京極さん、草壁さん達がお約束のごとく登場。
 そして、真澄が葵さんに、レオンにひどいことを言ったみたいなので謝っていたのだと話すと、
「大嫌いって言っただけじゃん!謝んなくていいよ」
とホントのこと(?)をしゃらっとばらす葵さん。


(感想)
 この展開は、絶対に本編に入れるべきだと思うのだが^^;
 そして、レオンの心情が、わかるようなわかんないような。なんでそんなに心をおさえこむのだ、彼は? 


第4巻
 JALで旅立つ真澄とレオン。モスクワ滞在は三週間の予定。
 京極&草壁は来週ロンドンで客演があるので、その後で応援に行くと約束。
 気候も食べ物も違うので体調を崩さないでとアドバイスしつつ、真澄の好きな梅肉エキスをプレゼントする小夜子。
「あなた自身のアグリーダックがうまれるのを楽しみにしているわ」
「京極さんから教えていただいたバレエの心を私・・・・決して忘れません」
 葵はモナコに行くが二週間後のモスクワの公演は絶対に見に行くと告げる。
 真澄と小夜子が話している時、少し離れた所でレオンと葵の会話。
「こんなことあんたに頼むのは悔しいんだが、むこうで何があっても彼女を頼む。あんたが一番近くにいるんだから」
「葵、おまえのそーいう保護者きどりの浪花節な、正直いって鼻につくんだよ。真澄はたとえこの先何が起こっても自分の面倒は自分でみられる自立したダンサーだ。だから俺はあいつが好きなんだよ」
勝者のような笑顔でにやりとするレオン。
「真澄ちゃーん、レオンのことずーっとだいっきらいでいろよーー!!」
と、旅立つ飛行機に向かって叫ぶ葵。ノーコメントの草壁&小夜子。
 飛行機の中、レオンは窓側の席。真澄は通路側の席。


(感想)
 「バレエの心」という言いまわし、懐かしい!!(笑)
 70年代少女漫画バレエ物には、実によくあったんだよなあ。

 モスクワ編後半には、アグリーダックを見るために京極さん&草壁さんと葵さんがやってくることが予告されているわけで、楽しみだ。でも、今さらこの人達がモスクワ編のストーリー上で果たす役割はないだろうから・・・・・・アグリーダック上演時の観客の視点の代弁者としての役割になるのか?


第5巻
 真澄の夢。
 母の笑顔。ラリサとリリアナ。セルゲイエフ先生とマクシモフ氏。
「おあいしたかった!」とセルゲイエフ先生の胸にとびこむ真澄。
 抱きしめられて息が苦しくて少し力を緩めて、と思うと、目の前には何故か先生ではなくレオンの顔。
 ぎょっとして目をさます真澄。今、飛行機の中だと気づく。
 左の席で、顔をこちらに向けて眠っているレオンを見て、なんか可愛いと思う。
 レオンが目をさますと、今度は真澄がレオンの側に顔を向けて眠っている。
 レオンは真澄に顔を近づけるが、
(眠ってる時はかわいい顔してんなぁ)
と思いながら、布団をかけ直してやって、再び寄り添うように眠りにつく。


(感想)
 お約束のごとく、じれったい二人だこと。
 そして、今気づくんだが・・・・・。
 真澄って、レオンとセルゲイエフ先生の姿を重ね合わせながら思い出すような局面が結構何度もあるんだな。それってかなり意味あり?
 自分の本質をずばりと指摘してくれる人が、師弟関係にある相手であるか同年代仲間の位置にある相手であるか。先生とレオンの、真澄にとっての相違ってそんなところ?師弟関係だと心が依存してしまうけれど、仲間関係なら自立した精神が必要。
 でも、たまには甘えを許せるような甘さが無いところに恋愛感情が育つのって難しそうに思える。作者は真澄とレオンをどんなふうに描いて真澄と先生の関係との相違をどんなふうに描くつもりなんだろう。


第6巻
 ニューヨークのスクール・オブ・アメリカン・バレエで出会ったレオンとルシィ、そしてエド。三人がつるんだ13歳の悪ガキ時代のストーリー。
 ドンキのバジルを踊る13歳のセクシーなレオン。シュツットガルトから来た少年。
 ルシィはときめく。嫌な予感がするエドはこの頃はまだ短髪。
 レオンがファニーに投げキスをする姿にむっとするエド。
 美形ルシィに気づいてウィンクするレオン。さらにドキっとするルシィ。
 挨拶のために近づくルシィとエド。
 
「オレがシャワールームにつれってってやるよ。そのあとマッサージもオレが」
「え!?マッサージ?」
ときめくレオン。レオンのいるシャワー室に
「一緒にはいっていい?」
とことわって入ってくるルシィに
「え!?おい、いきなりかよ!?いくらなんでもそりゃ大胆すぎ」
と焦るレオン。しかしそこでようやく気づく。ルシィの両足の間には、レオンと同じものがくっついていることに・・・・・。
「おまえは♂だったのか!?」
「え!?オレのこと♀だと思ってたのか!?」
シャワー室から追い出されるルシィ。
 エドが冷静にルシィに問いかける。
「おまえは奴に女だと間違われたから怒ってんのか?それとも男だからってフラれたのを怒ってんのか?」
 その問いかけを面白がりつつも、とにかく自分が男だと思い知らせてやる!とエドを巻きこんでルシィはレオンにけんかをふっかける。
「ケンカはしないってファニーと約束したんだ!」
と抵抗しつつも喧嘩にまきこまれてしまうエド。


(感想)

 レオンとルシィは連載当時に読者人気を二分してたって書かれてるけれどホント!?
 私、ルシィを好きだという人に出会ったことがほとんどないぞ。

 私は昔、ルシィがかなり苦手だった。真澄に対して、恋をとるのかバレエをとるのか選べみたいに強いるような我儘さが見えたので・・・。

 エドとファニーってこの頃からラブラブだったのねえ。というか、エドってもっとクールな印象があったんだけど、意外と・・・・・・。ふむ、だからこそ、ルシィやレオンみたいな悪ガキと仲良しなんだな^^;


第7巻
 ゲームでも女の子でも新しいものには目が無いレオンとルシィ。
 クソまじめなエド。この三人が巻き起こすお笑いエピソード。

 ニューヨークに日本式の温泉場が出来たらしい、アメリカンバレエシアターの女の子達が大勢行くらしいと聞きつけてきたルシィ。混浴があるかもと浮かれるレオン。最初は「興味ねえよ」とか言ってたくせに、混浴というものに関心を持ってしまう13歳・思春期エドは、「ファニーには内緒にしてやるからさ」と誘われて「社会勉強だ!」と自分に言い聞かせる。
 そして温泉。
 女の子達が入ってくるのを期待した三人だったが、やってきたのはおばさん三人組。
「今出るとババアにケツを見られるぞ」
と、のぼせているのに耐える思春期少年三名。
 入浴後、浴衣を着る三人。合わせが逆のルシィ。レオンが「オレがなおしてやる」とルシィの浴衣を脱がせたら、湯あたりのルシィ、倒れる。レオンが口移しで水を飲ませる。実は気がついていて、「もっと・・・・レオン」と喜んでるルシィ。

 「こうして五年後に見られる二人の悪趣味なキスゲームははじまったのでした」というナレーションが入る。
 呆れるエドは一人ジョッキで生ビール。

(感想)
 エド、飲んでいい年なのか?
 まあ、昔の漫画は、10代前半の若者の飲酒・喫煙なんてごくごく普通に描かれていたからなあ(苦笑)

 エドのイメージが昔の連載当時と微妙にずれて笑えるーーーという展開が続いている。 しっかし、レオンとルシィは本当に本当に仲良しだったのねえ。真澄とレオンよりも、ルシィとレオンの方がよっぽどらぶらぶだよなあ。そして、こうやって過去話を読んでいると、その後あらわれる聖真澄というのは、罪な女だよなあ、としみじみ思う(笑)


第8巻
 14歳になったレオンとルシィとエド。
 クリスマスイブには戻ると言って冬休みに突然ドイツに帰国したレオン。
 ルシィは6歳の時から寮に放り込まれて親はのほほんと遊んでる。
 エドの故郷はコロラド。両親と妹が住んでいて、ルシィは毎年クリスマスにエドの家に招待されている。
 しかし今年は、ルシィとエドはギリギリまでレオンを待っている。
 やっと戻ってきたレオンは、オフクロの形見だと言ってタバコを吸う。

 もともと体が弱かったレオンの母は、レオンのニューヨーク留学中に急速に体調悪化し、二日前に死亡した。タバコの吸い方がディートリッヒに似ていたとレオンの父。父は舞台のため、母の死に目には会えなかった。母は最期までダンサーの父を理解できなかった。そんなことを語るレオン。
 話題がパートナー談義にうつる。
 ルシィは、一人が楽だと言う。
 エドから他の二人にクリスマスプレゼント。「ニジンスキーの悲劇」という本。レオンが探していた本だった。
 次はルシィのプレゼント。いきなり服を脱ぐと、下にはルシィの手作り衣装。バラの精を踊る彼。
 
(感想)
 この作者、本当にルシィとエドが好きなのねえ、と、しみじみ伝わってきた三回のエピソードだった。
 私は実は連載時、ニューヨーク編のキャラって、ファニー以外はあまり好きじゃなかったりしたんだけど・・・・・・・こういうノリが本編でもっと伝わってきていたら、また違ってたかもしれないなあ・・・・・。


第9巻
 アグリーダック東京公演の後、真澄をシュツットガルトに連れ帰ったレオン。
 ニューイヤーイブも稽古バカの二人。
 パーティーに誘われ、真澄は、皆をよく知らないしドイツ語もまだまだだから、と一人稽古場に残るつもりだったが、レオンは強引に真澄をひっぱっていく。
 沢山の女の子に踊りをせがまれるレオン。
 そんな彼を見ながら真澄とまわりにいる女性の会話。
「真澄いいの?」
「え?」
「つきあってるんでしょ?あなたたち」
「えー、ううん、私たちはバレエの上だけのパートナーで」

「あいつこれまではつきあう相手っていつもバレエには関係ない子だった」
と口をはさむ男性。
「あいつ変わったよ。日本から真澄を連れて帰ってからさ」
 真澄に会いにいくためにレオンが将来のかかったシュツットガルトバレエの舞台に穴をあけたエピソードを真澄にばらす男たち。驚く真澄。
 年越しカウントダウン。
 レオンが近づいてきて真澄にキス。触れるだけのキスだが、
「新年のキスのムードじゃないわよ」
と見ていた人にコメントされる。

(感想)

 時間がモスクワ編ちょっと前にうつり、真澄とレオンの友情以上恋愛未満の関係再び。
 ルシィに対しての態度と比べると、なんでレオンは真澄に対してこんなに慎重なんだ?本当にマジな相手には奥手になるのか?

 真澄は、昔のイギリス留学の頃に比べると、新しい友人をつくるのが下手になってきているよなあ。なぜに?


第10巻
 レオンの部屋で飲みなおそうと盛り上がる人達。
 レオンの部屋なら、女の子が集まりやすいから。
 皆、準備があるので、真澄とレオンだけ先にレオンの部屋に行くことになる。
 バレエ好きの彼ならではの、飾りっけの無いシンプルな部屋。

 レオンの母の写真。
 ニューヨークのマージにムードが似ていると感じる真澄は、レオンはマージを好きだったのではないかと推測。真澄はレオンの母が死んだことを知らなかったが、レオンは真澄に母がいないことを知っていた。
「なんでそんなこと・・・・知ってるの?」
「ずっと・・・・興味があったから」
 自分もレオンの家族や子ども時代を知りたいなとレオンに言う真澄。
「オレを知りたいならもっといい方法があるぜ」
とセクシーな表情で真澄を見つめるレオン。レオンの顔が近づいてきて唇が触れ合うが。
 お約束のように、後から来るはずだった皆がにぎやかに登場。
 その中には、マージそっくりの美人も。
 そして、「この間忘れていった」という彼女のピアスが、レオンのベッドに落ちていた。


(感想)
 あいもかわらぬ、友達以上恋愛未満の二人。
 セクシーな表情は出来るくせに、激烈な愛の言葉を真澄に向かって叫ぶことの出来ないレオン。真澄をがっちりとらえるにはそれこそが大事なのにねえ・・・・・・・。


第11巻
 リリアナとラリサはボリショイ・バレエのプリンシパルとして活躍中。
 リリアナの20歳の誕生日目前。
 2週間の入院中のリリアナ。右腕に点滴。
 連日彼女を見舞うラリサ。
 花束を抱えたセルゲイエフ先生が見舞いにやってくる。
 ボリショイの総裁が真澄とレオンを正式にボリショイに招き翌月からのアグリーダックにゲスト出演することになったと、先生が伝える。
 喜ぶリリアナとラリサ。
 連日の見舞いに「無理しないで」と気遣うリリアナに
「なに言ってんのよ!私、来たいから来てんの。じゃまでもくるわよ。それが嫌ならさっさと退院しなさいって!」
と怒るラリサだが、病室を出ると沈痛な表情になっている。
 アグリーダックのダブルキャストにはまにあうだろうかと気にかかるリリアナ。

「もうしばらく私といてください。先生といると力がわいてきてやりたいこと、やるべきことがあると思えるから。力を貸して」
と先生に頼みこむリリアナ。
 先生は微笑んで
「私はいつでも君のそばにいるよ。これまでも、そしてこれからも。知っているだろう」
リリアナを抱きしめる先生。何か裏があるようには見えない、優しい表情。

(感想)

 わざときつい言葉を使って相手への熱烈な好意を表現するラリサが好きーーーーーー☆
 セルゲイエフ先生が何考えてるのかがわかんないーーーー^^; 彼は真澄への想いをどう整理してリリアナのそばにいるんだろう。はやくモスクワ編で明かしてほしい。


第12巻
 真澄とレオンが出会って五年後。まいあの誕生。
 アルバムを開いて過去を振り返る二人。

 真澄のアルバム。
 10歳の初舞台写真。ドンキのキューピッド。
 はじめてのトウシューズの写真。

 レオンのアルバム。
 アンおばさん(オヤジの妹)が面倒をみてくれていた。
 父母と三人の写真は表情が皆、硬い。
 11歳のレオンのブルーバードの写真。自信満々の表情。

 真澄の留学時の写真。

 15歳のレオンの写真。エドがドラキュラ、レオンが狼男、ルシィが魔女に扮している。 マージの写真が多い。
 16歳のレオンの写真、マージのアパートにて。
「マージってもしかしたらレオンの初恋の人?」
「なんでそう思う?」
「ほら、アルマってシュツットガルトでの彼女、マージにそっくりだったし・・・・」
「そうかぁ・・・・・?」
(モスクワ編でのアルマの突っ込みによると、レオンのこの台詞は肯定の返事・・・・・・)

 17歳のレオンは、ニューヨークから帰国してからアルマとしばらくつきあった。
 東京バレエコンクールの前のこと。

 バレエコンクールやニューヨークの写真。
 シュツットガルトではほとんど写真は撮らなかった。
 モスクワでの写真。アグリーダックの舞台写真も。

 モスクワからシュツットガルトに戻って数カ月後。出席者五名の結婚式。
 ほとんどの人には事後報告。
「まいあの写真はこれからはっていこう」


(感想)
 結婚式の写真の真澄、お腹が大きい感じはないので、モスクワで二人がどうにかなるってことはなさそう?(笑)どうにかなっても即妊娠とは限らないか・・・・・・。
 ほのぼのほんわかムードの二人だが、らぶらぶな雰囲気が不足しているのがちょっと物足りないかなあ。
 この二人って本当に、恋愛した上での結婚なんだろうか・・・・・?

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コメント

細かくどうもです。
途中で疲れて(何)斜め読みに。

うーん、私が持っているのは最初のマーガレットので
もうけっこう黄ばんでいる巻も。
読むのはかまわないし、惜しげなくページもめくれるし。
でもこの日記を読むとちょっと欲しくなりました。

スペース的にはコミックスよりは、
少し隙間ができそうだし(笑)

投稿: ネーマ | 2011年3月 3日 (木) 17:30

長すぎる文章ですので、適当に斜め読みして下さい(笑)
適当に斜め読み→愛蔵版でちゃんと読みたくなる→愛蔵版購入
というのが、平凡社さんと作者にとっては一番ありがたいことでしょうし。
本編に入れないなんてありえないよなあという場面がいっぱいです。
そもそも、愛蔵版の最初の頃は、この短編だけの予定が、
構想が広がり読者受けも良かったために
モスクワ編につながったのだという流れがあったみたいです。
モスクワ編が完結して暫くしてからvariationのみまとめてコミックスに掲載なんてことがあればいいんですけれどね。
誰でも彼でも愛蔵版を大人買いは出来ないけれど、variationをちゃんと読みたい!という人は絶対多いと思うんですよね。

投稿: るんせる | 2011年3月 4日 (金) 18:22

はじめまして(o^-^o)

私もvariationが読みたくて、でも5桁の値段に「う^^」と思ってしまったのですが、その後、電子レンタルコミックで愛蔵版を見つけ、そこで読みました。48時間レンタルなら、1200円で読めますよ!

投稿: ちづ | 2011年3月23日 (水) 22:51

はじめまして、ちづさん。

1200円でvariationを全部読めるんですね!!!

結局は何度か読み返している私は、5桁になってしまう愛蔵版に手を出したことに後悔はないのですが、でも、SWANが好きな人に一人でも多く、variation
読んでほしいなあと思っていたので、お手軽な価格で読めるという情報嬉しいです。ありがとうございました!!!

投稿: るんせる | 2011年3月24日 (木) 22:35

初めまして^^
アナログ世代の人間なので本当にこのコメントがちゃんと届くことを祈りつつ^^;

つい先日本当に気まぐれに偶然に「有吉京子 SWAN」を検索。
公式ページから色々な情報を知り、「まいあ」と「モスクワ編」は速攻本屋に買いに走りましたw
最近新装開店した本屋に運良く揃っておりオトナ買い!(トータル5巻ですがw)
しかし一番気になったのは「愛蔵版」^^;

「オリジナル描き下ろし」とやらが全巻に施されているのか?
読みたいのはやまやまだけど、読まなくてもなんとか見過ごせそうなものなのか?
もしかして、それは「まいあ」第1巻の帯に紹介がある愛蔵版12巻だけのものなのか?
等々々…

ファンとしては読みたい^^;
だけど肝心の本編は読んじゃってるし、果たしてそれをおしてまで愛蔵版を買う価値があるものなのか!? と。

ネット検索かけてここに出逢えて本当に感謝です(-人-*)
サイト主様の記述で登場人物の表情さえ髣髴とさせられました^^
マンガ原稿が目に浮かぶようですw

おかげさまでおなかいっぱいです♪^^b
本当に本当にどうもありがとう┏○ペコ

というわけで
私は愛蔵版を買わないことにいたしますw(^m^;)v

投稿: しのんのん | 2011年10月23日 (日) 01:35

はじめまして、しのんのんさん。
コメントありがとうございます。
返信が遅くなってしまってすみません。

オリジナルの描きおろしは、愛蔵版の全巻に収録されてますが、はっきりしない状態のままだと、ファンはやきもきしてしまいますよね。
私は収録情報を知った後もしばらく、買うべきか否か、かなり長い時間迷いました。買いそろえるとものすごい金額になってしまいますものね。結局、思い切ってまったわけですが。

こちらにコメントを下さった、ちずさんが、愛蔵版に収録された描きおろしを、電子レンタルコミックでなら48時間1200円という、
安くお読みになれる方法を紹介して下さいました。
私は電子レンタルコミックは使ったことはないので、使い勝手などはよくわからないのですが・・・・・・
最終的に我慢ができなくなったら、その方法もご参照下さいね。

いずれ、「SWANモスクワ編完結」とか「まいあ第二部」完結の折にでも、愛蔵版に収録された分がまとめて刊行されるといいですよね。それが、一日もはやくSWANファンの皆の目に届きますように。

投稿: るんせる | 2011年10月23日 (日) 16:05

こんばんは。前回のメールで書ききれなかったので、また、書いてしまいました。SWANの本編についてなんですね。私はセルゲイエフ先生の気持ちに焦点を合わせていたのですが、そもそも、この作品で真澄の相手役として設定されていたのは先生だけではなかったのかと感じています。まあ、女性の人生においては憧れー>恋ー>生涯のパートナーという経過をたどる訳ですから、草壁>ルシイ>レオンという経過をたどるのは当然かもしれません。ただ、作品のバランスから言っても、前半と後半のトーンの違いは気になりました。まあ、これだけの長編なので、話が変わってしまっても仕方がないのですが、突然、レオンが現れて真澄の人生を左右するような言動を取ったり、パートナー云々というくだりに来たとき非常に違和感を覚えたのは事実です。私は基本的にニューヨークでのルシイとの恋愛は本当の恋愛ではないと感じているし、そもそもモダンバレエの習得に苦しむ姿が生々しすぎてあの章は好きになれないのですね。バランシンという振付師は次々と結婚相手を変えていたし、非常に冷徹な人物だったとも聞いています。彼が亡くなるほんの少し前の弟子という事なのでしょうか。
それはともかく、真澄は作中にもあるように「頭の中は踊ることしかない」恋愛音痴の女の子ともいえるのでしょうか。そして、レオンは三十年経った今はともかく、リアルタイムで連載を読んでいた頃は鼻持ちならないやーな奴という印象があったし、ルシイは感情のままに人を振り回す人にしか見えませんでしたね。はっきり言えば、私はここに登場する男性の中で一番魅力を感じていたセルゲイエフ先生がいつの間にか真澄のパートナーではなくリリアナの相手役になった事が一寸不満だったともいえるかもしれません。
そして、現在の連載でも、真澄の心がいまいち整理されて描かれてないのも、セルゲイエフ先生とリリアナの関係に真澄を絡ませれば当然、真澄と先生の関係がクローズアップされてレオンとのかかわりが薄くなるからではないでしょうか。もう二人の未来を知っている以上、真澄はレオンを生涯のパートナーに選ぶのは決まっています。その辺の二人の心理を納得できるように描いてほしいなとセルゲイエフ先生ファンとしては、望んでおります。この愛蔵版のおまけでも11巻のエピソードが一番好きでした。
だらだらとごめんなさい。要領得ないと思うので、適当に読み流してくださいね。
最近ネットを始めたばかりなのですが、大変私にとって興味のある情報がアップされていて楽しく拝見していますよ。自分も何度か入退院、手術も経験しているので体が一番だと実感しています。ゆっくりと養生しつつ、良い時間を過ごしてくださればいいと心から思ってます。

投稿: まるさん | 2011年11月21日 (月) 21:57

こんにちは、まるさん。

セルゲイエフ先生が一番お好きでレオンへの思い入れがそれに比べると小さいという状況だと、今の連載の進行状況を追いかけるのはなかなか辛いものもありそうですね。

どっちも同じくらい好き・・・という私は、心の平安を得る上ではものすごくラッキーだったかもしれません。

第二章のニューヨーク編やルシィに対しては、同じような思いを抱いています。真澄とルシィとの関係については、あれは真実の恋愛とは違う、という思いが今でも強いです。感情の動き自体は激烈なのだけど、感情の追い方が幼いというか若すぎるというかまだ浅すぎるというか。
真澄とルシィの関係性が、真澄とレオンの関係性との対比では語られるものの、真澄とセルゲイエフ先生との関係性との対比では描かれなかったということが、その印象を強めてしまっています。真澄にとっては非常に絶対的な存在であり、だからこそいつかは対等となって乗り越えていくような関係であるセルゲイエフ先生。真澄の成長を描く上では、レオンよりもずっとずっと重要な存在でないとおかしいはずなんですよね。そして、セルゲイエフ先生の苦しみが第一部・第三部においてずっと描かれてきたからこそ、リリアナも交えた真澄との関係にはもっと強い葛藤が無いといけないはずだとも思ってます。モスクワ編のセルゲイエフ先生は、何かを乗り越えたかのように平安の中に過ごしているようですけれど、そこに至るまでに彼は何をどう乗り越えてきたのかというのは、もっと描いてほしかったです。真澄が「春の祭典」の乙女の官能を踊るにあたって、レオン
が深く関与しているということを、セルゲイエフ先生は理解しているわけですが、その理解はセルゲイエフ先生の中でどういった感情につながっているのか、というのも…。

巻末アンケート等を読んでいると、やはりレオンが一番人気で多くの読者は真澄とレオンの関係がつきつめて描かれることを望んでいるのかなあという気もしますが、真澄とセルゲイエフ先生の関係を徹底的に描いてつきつめて、そこからレオンと真澄が一歩成長する物語が描かれるとしたら、それはそれで、レオン好きとしても嬉しい展開なんだけどなあ、なんてことはしょっちゅう思います。

投稿: るんせる | 2011年11月23日 (水) 18:42

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