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2011年11月

2011年11月30日 (水)

11月に読んだ本(物語)

 あまり本を読めない月だった(涙)
 本を読むかわりに、娘の今後の進学を考えるにあたって、勉強法やら参考書・問題集やらについてあれこれ調べまくったりしていた。自分自身の生活を目標のはっきりしたものにすべく、資格試験についてもあれこれ調べまくっていた。でもこれって、なんか寂しい・・・・・。


●小野不由美「ゴーストハント7扉を開けて」(メディアファクトリー)

 リライト版完結。
 旧版は、この最終巻のみ上下巻だったにもかかわらず、リライト版は1冊のみなので、頁数をどうするのだろ、分厚い本にするんだろうか?と気になっていたのだけど。
 頁数はさほどどかんと増えているというほどでもなかった。構成が変わることにより、いろいろ割愛もされていた。かなり大きな変更と受け取れる、受け取らざるをえないような箇所も沢山。

 旧版の最終巻は、前半がホラーで後半がミステリー。
 リライト版は、基本的にミステリーである中に、ホラー部分が混ざっている。
 そんな形の構成変化。
 ぼーさんが一挙に謎解きをしていく爽快さが若干減じてしまっているかな? 麻衣がかかえてしまった疑問やイライラに、その都度、真摯に対応しようとするぼーさんの姿ってのは、これはこれでキャラに合致していると思えるものでもあるけれど。まあそんな感じで、読み終わってからいろいろかかえてしまったかな。変わってしまって惜しい部分、リライトによって納得した部分。どっちも有り・・・・・。おかげで、結局、旧版は手放せないという羽目に陥った。リライト版が出たら、心置きなく旧版を売ってしまえると思ってたのになあ。

 あとは、この後続くはずの三人称で展開される「悪夢の棲む家」や、さらにその後も続くはずだった新シリーズがどうなるか、ですな? このリライト版、よく売れていて注目されていたようだし、その勢いで是非、続きを出していってほしいところ。だって、まだ解決していない謎があるじゃないですか。彼は何故まださまよっているのか、とか、彼がさまようのをやめる時はやってくるのか、とか、彼がさまようのをやめる状況がくるとしたらそれはどんな状況なのか、とか。

 小野不由美さんが、読者から麻衣とナルのらぶらぶ展開を期待されるのが嫌なら、それはそれでいいので、続きをぜひとも書いていってほしいところ。まあ、あからさまに否定するのではなく、描写をしないという形で想像の余地だけ残しておいてくれればありがたいけれど、と、麻衣&ナルのカップル期待派としては願ってしまいますけれどね(笑)麻衣はぼーさんやら他の男とでも幸せになれる良い子だけど、ナルは麻衣を逃したらもう誰もいないしな(笑)


宮部みゆき「ステップファザー・ステップ」(講談社)

 智(さとし)と直(ただし)は中学生の双子の兄弟。両親はそれぞれ駆け落ちして家出中。仲良く暮らす二人のもとに、ある日、プロの泥棒が落っこちてきた。いやいやながらも、二人の父親がわりをさせられる35歳の泥棒男性。そんな三人を巻き込んで、次々と起こる事件!

 上川隆也さん主演でドラマ化されると聞いて読み始めたライトノノベル。
 予想外に楽しかった。面白い。あったかい。これは本棚に置いておこう♪続きが出たら是非読みたい。続きが出ても不思議はなさそうな設定で、お話が終わっている。双子の両親については結局語りきられていないわけだし、泥棒のお父さんが今後恋愛に突入していっていろいろゴタゴタに巻き込まれる物語もありそうなムードをにおわせているわけだし。

 図書館で青い鳥文庫で借りてきたら、娘が目をつけた。カバーイラストの絵が好みなんですって。というわけで、青い鳥文庫で購入することに(笑)期末テストが終わったら読むらしい。娘の好みのタイプの小説であるとも思われる。


○本宮ことは「雪の聖画と氷の首飾り 聖鐘の乙女」(一迅社)

 内容が薄いが既にシリーズ10冊目。
 アティーシャとネイトの不器用ラブストーリー。とまとめてしまっていいよねえ?本筋なんてあってなきがごとし。
 ようやく、ネイトへの恋心を自覚するアティーシャ。


○谷瑞恵「伯爵と妖精 真実の樹下で約束を」(集英社)

 クライマックス近し?といったような怒涛の展開が始まりだしたのかな?
 ファンはさぞやわくわくしながら読んでいるんだろうなあ、と、なにか外野にいる物寂しさ。彼が彼女を忘れてしまうかもしれない、なんていう展開は、設定としてはとても切ないはずなのに、その切なさが胸に響いてこないのは何故?


○湊かなえ「夜行観覧車」(双葉社)

 高級住宅街に住むエリート一家で起こった殺人事件。父親が被害者で母親が加害者。
 予定調和的な家族物小説。


○図書館で借りて読んだ本
●購入して読んだ本
◎図書館で借りた後に購入手続きした本

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2011年11月20日 (日)

セレブな奥様とお嬢様の、とある半日(笑)

 午後、品川プリンスシネマに娘と一緒に向かう。映画「ツレがウツになりまして」を見るために。
 娘は、可愛い宮崎あおいちゃんを好きだし、ゲキ×シネ「蛮幽鬼」のサジを見ているから堺雅人も大好きなのだ。

 品川プリンスシネマ。プリンスホテルは品川駅の目の前なので行きやすい場所かと思いきや・・・・プリンスシネマは坂を大分上った先にある建物だった。坂は傾斜がきつかった。もうこの映画館行くのは嫌だな。
 品川プリンスシネマの座席は、傾斜がかなりあって、前方の人の頭の位置を全く気にする必要がなかった。それはありがたいのだけど、坂は辛かったなあ。

 映画は期待通り、面白かった。キャスティングの成功=作品の成功の好例。
「サジの笑い顔と、ツレの笑い顔って、同じ人がやってるんだよね?全然別の人に見えるよ。すごいね、やばいよ。やばすぎる」
と、堺雅人の演技派ぶりに驚嘆していた娘。

 映画が終わった後、新宿の紀伊国屋本店に向かう。目的は、英文法・英単語・英語検定の参考書・問題集購入。
 もうすぐ始まる定期テストが終わったら、その後の試験休みと冬休みを使って、とりあえず一回通読しときなさいね♪と言って、英文法の定番参考書「Forest」購入。中学生段階ではまだ手をつける必要は皆無だけど、一応本棚に並べておくべく、英文法の定番問題集も購入。
 その後のメイン目的。英単語集で「システム英単語」か「DUO3.0」のどっちかを選ばせること。中学入学に学校指定でもらった英単語試験用テキストは、学校が作って配布しているのだけどあまり出来がいい物ではないので、定番の物、なおかつ、単語羅列集ではなく短いフレーズの中で単語を記憶させるタイプの単語集を持たせておこうと思って。娘は駿台文庫から出ているシステム英単語を選択。が、システム英単語は実は、11/24に改訂版が発売されることになっているので、紀伊国屋では買わない。24日になったら近所の本屋で買うことにする。 高校3年生までの間に、何回か繰り返して単語覚えなさいねーー♪と声かけすると、結構素直に頷く娘。

 高校生になったら学校でTOEICを受験させられるので、TOEICの本も購入。
 英検は次は準2級受験だ。中学のうちはもう英検は受けないとか言ってるけれど、とりあえず過去問くらいは買っておく。

 といった感じで、学習参考書売り場から英語本売り場に移動してあれこれ見ていたら、
「『チョコレート・アンダーグラウンド』を、原書で読んでみたいな」
とかいきなり言い出した娘。おおっ、英語の原書で何か読みたいなんて言い出すなんてはじめてではないか。買いましょ、買いましょ。と思ったけれど、娘はその場にその本が並んでいるのを見ていったわけではなかった・・・・・・。Amazonで買えるかな?しかし本当に、チョコレート・アンダーグラウンドが好きだなあ、うちの娘は・・・・・。民主主義について突然熱く語り出す時にこの本をしばしばひきあいに出している。

 紀伊国屋での買い物をすませた後、新宿高野への移動。目的は、デパ地下でお惣菜とパンを買って帰ること。外食するほど体力残ってないような気がするので。
 デパ地下。お土産のお菓子やらなんやらは買ったことはあるけれど、その日のご飯を買うのってもしかしたらはじめてかしら。娘だけでなく私自身も(笑)
 浮かれる娘。
 お値段にびっくりしている娘。

「すごい、すごい。セレブのお嬢様になったみたい!!!!!」

 セレブ!?
 デパ地下でパンとお惣菜買うとセレブなのか!?
 そりゃまあ、近所のスーパーマーケットでパンとお惣菜買うよりははるかに高いし、美味しそうではあるけれど。

 でもセレブ!?

 どうも、語彙の選択を間違っているわけではなく、本気でそういう気分になって喜んでいるらしい。

 普段、質素な日常生活をおくるってとてもとてもとてもとても大事なことなのね。こんなちょっとしたことで、こういう喜び方が出来るものなのか(笑)

 パンとお惣菜を買っただけで、フルーツギフトは眺めるだけで通り過ぎたのだけど。果物のお値段にもひっくり返りそうになってた娘。
「将来のいつか、こういう果物をどかどか買ってみたいなあ」
とうっとりしながら値札を眺めてた(笑)確かにものすごくものすごく高い物もあったけれど、娘が口にする≪高い果物≫には、4個1000円の柿だとか、そういった物も含まれていた・・・・・。

「たかだか一個の林檎を見て『林檎1個100円は高い』とか言っているのが嫌になっちゃったよ」
とか言っていた。贅沢者め。

 でもなんだかとても幸せそうだったので、またデパ地下にご飯買いにくるようなことがあったら、つれてきてあげようかしら、なんてちょっと思ったりした(笑)

 パンを買いすぎて夕飯では食べきれなかったので、学校で食べるお昼ごはんに少し持って行って、セレブのお嬢様気分を味わうんだそうです。セレブ・・・・(笑)(笑)(笑)

 新宿駅からの移動。日曜日なので座れるかと期待してたのだけど、事故で電車の遅れが生じていたようで座れず。
 駅を降りるとそれほど遠くない場所にローソンがある。
「おでん70円セール、ローソンでもやってるのね。」
と言ったら・・・・・・セブンイレブンとファミリーマートとデイリーストアのおでんの違いについて語ってくれる娘。自分のお小遣いで一品ずつ買って食べ比べをしたらしい。セレブと縁遠い生活をおくるお嬢様は、そういったことには詳しいものなのね(笑)

 マクドナルドについても少し語ってた・・・・・・。学校から家への道には、マクドナルドがほとんど無いらしい。全くないわけではなく、学校のすぐそばにはあるのだけど。校則に違反しない形で物を食べるにはいろいろ工夫が必要らしい(笑) 朝ごはん用にコンビニで食べ物を買うのは、校則的にOK。でも、帰り道でコンビニで買い食いするのは校則的にNG。そういう意味で、学校のすぐそばにマクドナルド、というのはあまりありがたい環境というわけでもないんだそうだ。
「でも、使い勝手のよくない所にしかマクドナルドが無いのなら、変な形で散財しなくていいから、寧ろ、ありがたいことじゃない?」
と聞いてみたら、
「うん、確かにそうではあるんだよねえ」
と真剣な表情で頷く娘ではあった・・・・・・・。
 普段は、マクドナルドにお金を出さない私だけど、今月25日からグラタンコロッケバーガーがまた発売で、トマトグラタンコロッケバーガーとかいう新商品も出るそうなので、その時だけはお金出しましょ♪と言ってある。マクドナルドにお金出すのは、グラタンコロッケとか月見バーガーとか、ちょっと普段と違った場合にのみ。

 ああしかし、帰宅して食事したら胃もたれ・・・・・。さらに、グラコロのことなんて書いたから、肉体的にだけではなく精神的にも胃もたれしてきたような(苦笑)

 その日の一日の終わりは、テレビでドラマ「パンドラIII」。
 実に豪華キャストのドラマだったなあ。内容的にはアレなドラマだったけれど、豪華キャストはすべてを覆い隠すといったような感じ。まあ、でも次なる機会があったら、折角、内野聖陽&上川隆也といったキャストの共演があるなら、それに見合った内容のドラマがぜひぜひ見たいなあ。今回は、この二人が全然からまないというのが一番物足りなかったのだ。
といった感じで、若干しょぼく終わったセレブな奥様とお嬢様の半日。でも、デパ地下でお嬢様があれほどまでに浮かれはしゃぐというのは、全く知らなかった新鮮な体験なので、この贅沢を娘が大はしゃぎするということはぜひとも記憶しておかなくては、ね♪

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2011年11月14日 (月)

三銃士スピリッツたっぷり

 ミレディの吹替をやっているのが檀れいであるということを知り、テレビ放映待ちをする予定だった映画「三銃士~王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船~」を見に行くことにした。宝塚時代から、檀ちゃん好きなのーーー♪貞淑な女性とかお姫様の檀ちゃんよりも、悪い女とかはっちゃけたぶっとび女とか腹に何か一物抱えている女を演じる檀ちゃんが大好き。宝塚退団をしてからの檀ちゃんの役は、貞淑系やらの普通の女が多かったのでなんか物足りない感じであまり興味が持てずにいたんだけど、ミレディですってーーー!? ミレディの檀ちゃんに興味わかないはずはない。見に行くに決まってる私。
 いつまでやっているんだろう、よりも、どこでやっているんだろう、を気にしなければいけなかったのね。字幕版を上映している映画館は多いけれど、吹替版は意外と少な目?

 この映画、サブタイトルに飛行船の文字が入ることに「???」となっていて、色物的展開、差込エピソード的展開がくるものとばかり思っていたのだけど。
 これは!とっても正統派の「三銃士」の物語展開をしているじゃあありませんか!? いや勿論、後半は飛行船・飛行船・飛行船・飛行船・飛行船ではあるのですが(笑)でも、飛行船を使っての物語展開も、三銃士スピリッツに満ち溢れているので(爽やかに「一人はみんなのために、みんなは一人のために」。)、ものすごく三銃士なんだ。

 東宝で上演された舞台を楽しんだ人ならきっと、この映画も楽しいはず。
 映画のアトスとロシュフォール、帝劇舞台に出てた人と顔の造作においてなにげに共通項多くありません?映画版ポルトスはえらく男前。アラミスも男前。コンスタンスはめっちゃ美少女で、夫はいない。アンヌ王妃は顔が好みじゃなかった・・・・。ダルタニアンは小生意気そうな可愛い男の子で、いかにもダルタニアンだ。ルイ十三世との並びも可愛い。リシュリューだけでなくバッキンガム公も悪い奴に分類されるホン?
 ミレディは悪女だった。やっぱりミレディは悪女であるのが嬉しい。ミレディが屈折と不幸を抱えすぎていると、エンタメ感が減じてしまう。艶やかに微笑みながら平然と裏切り行為。その悪女っぷりは、重すぎることもなく、痛快。これこそがミレディ。ああ楽しい。

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2011年11月 9日 (水)

宝塚花組「カナリア」雑感

 日本青年館の2階後方センターブロックにて、宝塚花組公演「カナリア」を観劇。

★初演の思い出

 初演は、ル・テアトル銀座で観た。
 観劇前に思い描いていたものと、かなり違う物語だった。
 観劇前は、シリアス物の舞台を観る予定でいたらしい。
 炭鉱でカナリアを連れ歩く男。毒ガスが少しでも流れていたら、カナリアは死んでしまう。カナリアは、毒ガス検知の役割を果たす鳥。そうした状況にいる自分を嘲笑しながら任務にいそしみ、連れ歩くカナリアに対して奇妙な連帯感を抱く男。そんな男が主人公になる物語を正塚晴彦氏が書いたら、面白いものになりそうだなあ、と期待したりしていた。主役の演技力はよくわからないけれど・・・・・(-_-;)
 真偽は知らないけれど、シリアス芝居を描こうとしていた正塚氏になんらかの圧力がかかっただとかなんだとかで、実施された公演は喜劇に近い色合いのものだった。カナリアというタイトルではあったけれど、カナリアの登場はとってつけたようなものにすぎなかった。鳥はカナリアである必要は全くなかったし、カナリアの糞がどうとかこうとかといった設定でカナリアが物語上に登場しているだけだった。
 でも、観ていてかなり満足した公演でもあったんだ。
 コメディとして出来がよかったかと問われると、若干疑問であったりしないわけでもないけれど。
 印象に残る出演者が何人もいた。

 筆頭は、ヒロインのアジャーニのみどりちゃん(大鳥れい)。宝塚娘役ヒロインの限界を突き破るようなほどに力強くはっちゃけた女の子で、飛び蹴りの決まり方の素敵さといったら(笑)ヒロインというよりは主役だったなあ。タモちゃん(愛華みれ)相手役時代、みどりちゃんはトップよりも実力派として脇を固める方が似合っていると思っていたんだけど、そんなことはない、合う役が来てなかっただけだ、ということが、この公演でよくわかった。素晴らしかったな、何もかも。
 オサちゃん(春野寿美礼)のラブロー神父の妙なテンションは面白すぎた。二枚目でかっこつけてるオサちゃんよりも、変な風に力が抜けた感じの役どころを演じるオサちゃんの方が好きだった私。並んで芝居する、遠野あすかちゃんが演じるシスターのヴィノッシュも変なテンションが面白かった。
 そして、役不足といわん限りに何人も登場する、娘役の小悪魔ちゃん達が可愛かったなあ。舞風りら、桜一花、沢樹くるみ、他。豪華だったわーーー♪
 楽しい公演だった。すっかり、みどりちゃんのアジャーニを主役として観ていたので、ラスト場面がみどりちゃんで終わるのではなくチャーリー(匠ひびき)のヴィムで終わることにとまどったりした、といったような、妙なバランスの悪さも感じたりしたけれど。

★今回の公演。公演前の期待。

 そして今回の公演。
 自分自身の宝塚熱中度がだいぶ下がってきてしまっているので、出演者の名前を眺めても、初演と比べるとさっぱりな部分が多い。
 初演で正塚晴彦お気に入りの専科のおっさん役者・未沙のえるさんが演じたティアロッサミを演じるのが上級生・実力派娘役の桜一花ちゃん。なんじゃそら?わけわかんないーーー。というわけで、私的に一番注目したキャストがそれ。もともと、小柄で可愛い実力派娘役の一花ちゃん、大好きだし。
 アジャーニ役の子は、若手娘役として注目されていることは知ってはいるけれど、私的にはほぼ初見かな。どんなお芝居する子なんだろう?
 主役の壮一帆くんはもちろんわかるよーーー。周囲と空気感が異なる、のほほんとしたムードの演技をする時が一番好き。そういう意味では、今回のヴィムという役は持ち味にぴったり合っているように思える。ラブロー神父のみわっち(愛音羽麗)もわかる。いろんな役の幅のある、若干便利に使われちゃってるかなあといった部分が少し気になったりもする、実力派男役さんで、二枚目もコメディも女役もばっちりの人だ。
 小悪魔に華耀きらりのお名前が。きらりちゃんの無駄遣いという気がしないでもないが・・・・・。

★全体的印象

 初演は、アジャーニが主役の物語という印象だったけれど、この再演版はヴィムが主役の物語として観ていた。

 初演アジャーニのみどりちゃんは、原色イメージの人だった。常に、くっきりと鮮やかな存在感だった。
 再演アジャーニの実咲凜音ちゃんは、役者としてはわりと、無色透明系なのかな。上手い人ではある。どんな色にも染まります、といった感じの上手さと可愛さ。そういったイメージだったので、原色バリバリの色合いで個性的に攻撃的に舞台に立っていたみどりちゃんのアジャーニほどには印象が強烈ではなかった。そういった存在感だったので、自然と、ヴィムの物語が前面に出てきた。

★ほかの役者さん

 主役以外で印象が強かったのは。
 ティアロッサミの桜一花ちゃん。パシャの悠真倫。ラブロー神父のみわっち。

 ゆまりんのパシャは、悪魔学校の先生。初演では、シビさん( 矢城鴻)が演じた役。ド迫力のすさまじき怪演。
 ゆまりんは濃かった。実に濃かった。濃すぎるといってもいいくらい、濃かった(笑)なんなんだ、あれは。
 私の観劇日が、ゆまりんの出るトークショーの日であったこともあり、おそろしく濃いゆまりんの印象から抜けられなくなった(笑)うまい人だからもともと好きではあったんだが、こういう濃さの人だったとは(大笑)

 ラブロー神父のみわっちも、やはり、うまい人だよねえ。

 そして、楽しみにしていた一花ちゃん。
 初演ではおっさん役者・未沙のえるが演じる、カナリアを飼うホームレス。物語のキーになっている役どころ。それを、実力派娘役の一花ちゃんが。
 ホームレスのボロ姿が妙に似合ってる。こんな衣装を着ても可愛い一花ちゃん。緩急自在でうまい役者さん。何やっても、いつまでも可愛くてうまい人だなあ。
 ラスト場面は、ホームレス姿ではなく、違い衣装で登場。ここは笑うところか?ホームレス姿の方が可愛いってどういうこと?

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2011年11月 8日 (火)

入院話と退院話

 Twitterにはちょこちょことメモっておりましたが、10/6にさいたま芸術劇場で「アントニーとクレオパトラ」を観劇した翌日から、入院をしておりました。特に何か急変があったというからではなく、体調がかなりダウンしてきているので、観劇予定が少し無い間に病院でリラックスできたらいいな、みたいなスタンス。主治医の先生は、
「いつでも入院しにきていいよ。ここを生活拠点にしてもいいよ」
と言ってくれてるし。看護師さんは別のこと思っているかもしれないけれどね(笑)

 自分の病気については、気が向く時だけ書く、特に気が向かなければブログ放置という書き方で今までやってきているし、今後もそのつもりなので、この一か月間については、詳しいメモもほとんどとってません(-_-;) でも、全く記録無で放置したら、多分私自身が完全にいろいろと忘れ果てるので、簡単な記録だけでも残してみます。

★7月の検査

 4-6月に、アブラキサンという抗がん剤を点滴。7月のCT検査は、その効きを確認するためのものでしたが。
 あまり効いていないという結論。
 ハラヴェンという抗がん剤が乳がんでも認可されたので、それに切り替えるという案もあるが、今まで散々いろんな抗がん剤を試してきても効きがよくなくなっていることを考えると、抗がん剤使用で体力をどんどん低下させるよりも、対症療法のみにとどめるという選択肢もある、と主治医の先生に提案されました。

 抗がん剤は高い。それに、病気は結局すすんでいる。
 まだ抗がん剤の選択肢は複数残っていましたが、ささっと決断しました。
 娘は今年中学三年生。娘の学費はちゃんと確保しておきたい。効くか効かないかわかんない抗がん剤にいつまでもいつまでもお金払っているのは嫌。副作用にも疲れた。
 おそろしいことに娘の学力は、理系寄りなので、文系に進学させるよりもより多くの金額を準備しておかねばならなさそうでもある・・・・・・。

★8月に入院

 少し体調を崩したので、8月下旬に約一週間の入院治療。幸い、すぐに体調が安定したので、すぐに退院。
 しかし、主治医の先生は、私の聞いていない場所でおっそろしいことを夫に言ってたらしい。
「一回入院すると、あとはどんどん衰弱していく。多分もう退院できなくなる。今後ずっと病院に、という覚悟をしておいてほしい」
そういう話を私に隠さず語る夫(笑)
 でも、すぐ退院しちゃった(笑)調子よくなったんだもの。

★9月の状況

 まあまあ小康状態?体温37度超えは当たり前なので今更驚かない。でも、37度5分を超えると少し不安になるし、38度を超えたら自分が病人であることは一応意識はする。38度超えでの「髑髏城の七人」観劇は結構チャレンジではありましたね(笑)

 気軽に外出ってのは少し難しくなってきたことは意識にのぼらせざるをえなくなりました。
 ちょっと買い物に行っただけで熱あがっちゃった、とか。図書館に本の返却に行く際の坂道のぼりがつらい、とか。娘の学校行事の見学のために学校に行くのが辛い、とか。外出に絞り込みかけて、日常の買い物、図書館などは、家族にまかせる状況をつくっていかないといけないかなあ、と考え始める。洗濯はどうしよう。洗濯機まわすのは大した作業ではないのだけど、洗濯物を物干しまで持っていくのが意外と辛い。布団をほすのも辛い。

 胸のあたりの痛みの質が、腫瘍によるものではなく別種のものである可能性が無いかしら、と少し気になっていたので、骨シンチの検査を別の病院を紹介してもらって受けさせてもらったが、骨シンチでは「骨転移の疑いあり」みたいなコメントしか出てこず。そのコメントだけのために13000円がとぶのか?(呆)

★入院

10/6に観劇。スケジュール帳を見ると、その後二週間、観劇予定はありません。

「今の時期だったら、私、入院してもいいよ」
と夫に言ってみたら。
 出かけるたびに私が衰弱しているように見えてたらしく、夫、大賛成。
 病院に連絡をとって、翌日から入院ということに。

★入院生活序盤

 車いすで病室に入ったら、最初に看護師さんに、
「ふらつきがあるのでポータブルトイレを使って下さい」
と言われてびっくり。
 即座に断っちゃった。なんとか歩けます・・・・・。ポータブルトイレを使い始めたら、自分が病人だと強烈に意識させられることになりそうなので、自力歩行でトイレ行くのにさほど苦痛を感じない現在、ここはしっかり断っておくーーーーー!!!!

 点滴で栄養や抗生剤を入れることになりました。しかし、私の腕の血管はすでにボロボロで、針をうまくさせない局面が増えてしまっていて・・・。
 ある晩、点滴液が漏れた晩、ベテラン看護師さんが何度か血管確保にチャレンジして断念。翌朝の回診で、主治医でない先生から言われました。
「鎖骨から、とか、股から、とか、血管確保の方法は他にもありますが、ここ数日は食べ物で栄養がとれているようですので、点滴を使うのは、どうしても抗生剤や吐き気止めで点滴以外には手段が無いとかいったような場合に備えてとっておきましょう。」
点滴は鬱陶しいので、一も二もなく賛成する私。点滴ついてなければ、お風呂に入るのも着替えるのも一気に楽になるし。

 この状態を≪治療をしていないのに入院している≫と考える先生やら看護師さんやらもいたりしたので、若干トラブルも発生したりしましたけれどね。主治医とほかの先生で全然言っていることが違うとか、追い出すつもりか、とか、夫が病院に対して大激怒した局面もあったりしたなあ(笑)
 幸い、主治医の先生が外科で一番偉い人という位置であったため、時間とってもらってじっくりお話し、こちらの思うところをいろいろ通させていただくことに・・・・。思うところって、別に、我儘し放題患者をさせてってわけじゃなくて、ちょっと動けるように見えるからって即座に退院退院退院とせかさず、落ち着いて緩和治療させて下さいねってだけの話なんですけれどね。主治医の先生は、入院前からそう言ってくれてたはずだったのですよ・・・・。

★外泊と外出

 宝塚花組ツアー公演の前には退院のつもりだったのだけど、9月の私のフラフラ観劇を覚えている夫があまりいい顔をせず。

「前夜に外泊で家でゆっくりして、次の日に観劇してから病院戻るっていう形で観劇しろよ」
と勧めてくる・・・。
 入院時と話が違うじゃないか。でも、試してみることに。しかし、花組ツアー公演の前日、どうも私は体調が悪すぎ。体温も37度台後半。無理やり外泊しようとしたんだけど、結局夜の7時半頃に自らギブアップ。
「病院に戻るわ」
と宣言して、夫をびっくりさせることに。HDD整理やらいろいろやっておきたかったんだけど、結局、実施した生産的なことって、お風呂に入ることだけだったなあ。痛みとか高熱は観劇の支障にならなくても、とまらぬ吐き気ってのは、観劇意欲をおそろしく減退させるもののようで・・・・。

 病院で酸素吸入装置もちょくちょく使用している状況になっていたので、外泊での観劇というのは断念した方が良さそうだね、とも決断。酸素吸入装置から離れる時間は数時間にとどめた方がよさそうだ。

 そんなわけで、翌々日予定していた、シアタークリエでの「ピアフ」観劇は、外泊ではなく外出という形で実施。
「少し体調悪くても絶対に行けよーーーー」
と夫から激励のメールが入ったりしてました(笑)そうよ、ここでさらに観劇しそびれると、一気に精神的にくるものがありそうだもん、頑張るぞ。と、思い、頑張った。看護師さんには、
「付き添い無?一人だけ?えーーーーー!?」
とか渋い顔されたけれど。

 その翌週、上川さんの舞台を2連チャンで観に行き、さらに少し日をおいて「詩人の恋」も観に行きました。その頃には、
「またですか?」
と問われるにとどまるようになってきてました(笑)
 入院中の体調ピークはその頃かな。

★咳止めと便秘

 咳がひどくなってきて、リン酸コデインとかいう粉薬を処方されることに。
 これが実によく効く咳どめでして。数日したら咳がストップ。朝何度か、血痰まじりの咳が出るようになっていたので、咳がとまったのはありがたい。

 しかし、副作用に、きつい便秘というものが。
 鎮痛剤にも吐き気止めにも便秘の副作用があるけれど、タイミング的に考えると、今この時期の便秘は、咳止めのせいだなあ。
 ラキソベロンという薬を処方してもらったが、これも副作用きっつい。ひどい腹痛になるんですね。

 下剤を使いたくないので、ヨーグルトドリンクやら乾燥プルーンやらを買ってきてもらいました。
 入院食で出る、常温保存可能の牛乳は、まずくてまずくてたまらないけれど、薬だと割り切って辛抱して飲むことにしました。

★娘の見舞い

 8月入院時は夏休み中だったため、宿題追い込み時期だったのにもかかわらず連日来てくれたけれど、10月は中間テスト時期。平日は授業が忙しいから当然来られないし、テスト直前は日曜日も家で勉強。一週間以上顔を見ない時期出現。

 しかし、テストが終わったら、結構な頻度で、平日夕方にも顔を出すようになってきました。

 ひとりの看護師さんが娘に尋ねました。
「お母さんがずっと家にいないと寂しい?」
娘の返答。
「いえ、別に」

 そうだよ、そういう返事するやつなんだよ、うちの娘は。
 でも、その返事の次の日の娘の言動。授業がはやく終了する日だったため、午後3時頃にやってきて・・・・・夜8時までいたのでした(笑)娘の思っていることってのは、言葉だけで判断してはいけないのです(笑) 反抗期・思春期真っ盛りの娘ではあるけれど、一緒にいてうざったかったりつまらなかったりする母親と数時間ずっと一緒に過ごすなんていう気分には絶対ならないだろうから、まあそういうことなんでしょう(笑)娘いわく、私は、尊敬する親という位置ではなく、オタク仲間なんだそうだけど、そのへんはどうでもいいや。本の話とかする際に、
「新規開拓したいんなら、自分と趣味が一番似ている人に合わせてみたりするといいんだよぉぉ」
と以前話した際、
「一番似てるのってさぁぁ」
と言いながら指つきつけたのが私の顔だったりしたわけだし。我が家の本棚は娘にとってはなかなか居心地の良い空間である模様。
 まあ、そういった母娘関係が続いております。

 笑えたのは、退院間近になっての会話。
「もうすぐ退院するのよ。嬉しい?」
と尋ねてみたら、
「うん」
とかぼそりと返事するんだもん。えーーー、この娘がそういう返事?ありえねえ。なんなの、その後、どういう会話に続くの?どういうオチがつくの?
 オチには続かなかった。えーーー、本気で「うん」って返事してたの?
 こういう反応をしてる私って、かなり腐った親かしら?
 でも、普段のキャラと異なる反応されたら、とまどうじゃないかぁぁぁ!!


★夫の見舞い

 夫は娘よりも素直に寂しいという言葉を使う奴。

 連日は大変だから適当に間引いておいで、とは言ってあるんだけど、私と喋るのが気晴らしにもなるようで、連日、夕飯時にやってきる見舞いが固定化。私が夕飯を全部は食べきれないので、一緒に食べていくのでありました。

 こんなふうに、家族に大事にしてもらって、一緒にいるのが居心地いいと思ってもらえるのは、ありがたくて幸せなことですね。


★退院直前

 体調もまあ安定して小康状態ともいえるような気がするので、退院決定。便秘がひどかったり、しばらく使わずにいたオプソ(緊急時に飲む鎮痛剤)を頻繁に使うようになったりで、先々週ほどは良くはないけれど、いい加減家に帰りたい。HDD整理は自分でやりたいし。

 7日(月)に主治医の先生と今後に関してじっくりとお話。
 その翌日に退院してしまうという手もないわけではなかったけれど、もともと9日(水)に「カナリア」観劇予定を入れていました・・・・・。
 自宅に戻るなら、酸素吸入装置を置かないといけないけれど、どうも自宅の床は足の踏み場もないような状態に荒らされている模様。掃除に無頓着な夫&娘。で、10日(木)は、退院せずに外出日として、自宅の掃除をすることに。
 退院は11日(金)に決定。

「火曜日が一日あいているなら、CT検査しちゃおう」
と先生に言われ、朝9時、久々のCT検査。7月にして以来だなあ。

 しかし。
 夜7時頃に病院に見舞いにやってきた夫が言いました。
「今、廊下で主治医の先生とすれ違ったんだけどさ。朝のCT検査の結果が出たから、一緒に聞きに来いって言うんだよ」
「えーーー!その場でなんか言ってくれたわけじゃなくて、わざわざ部屋に今呼び出すの?今すぐ?それってなんかものすごく、いやーーーーんな話を聞かされるってことぉぉぉぉ?」
食べかけの夕飯を娘に預けて、先生が待っている部屋に夫と二人で。
 そして、CT検査の結果を聞かされました。

 肺転移、すすんでいる。
 リンパ節の腫れ方も大きくなっている。
 肝転移、すすんでいる。
 骨転移の症状は、CTで見る限りでは出てない様子?
 が。
 脳転移が出ている。四つほど画像に見える。これだけ出てしまっていると、脳転移の治療は、効果よりも副作用の方が大きくなってしまう。痴呆をすすめてしまうとか。
 ただし、腫瘍の大きさを見る限り、脳転移や肝転移については、最後まで症状は出ないままでいけるという可能性もまあ強いかもしれない。

 そんなような話を聞かされました。

 退院、退院、るるるるるーーー♪という気分の時に、そういう話がやってきたかぁぁぁぁ。
 ま、脳転移による症状が強く出ないことでもとりあえずはお祈りしますか。骨転移の症状をとりあえずしばらくは心配しないですみそうであるのもありがたいかな。骨折は辛そうだものね。肺転移で今よりさらに呼吸が苦しくなるのもいやだけど。二つある肺のうち、一つは腫瘍がかなりすすんでいるけれど、もう一つの肺は元気なんだとかで、一個ちゃんとありさえすれば結構なんとかなるもんだ、とも言われました。。。。

「難しいかもしれないけれど、普段はあまり病気のことは考えないようにして、一日一日を大事に生活して下さい」
と先生に言われた私、言わなくてもどうでもいいような一言を返す。
「いえ、もともと、病状さえ特に大きく出なければ、あまり病気のこと考えてません」

 観劇チケットはすでに3月分まで予約しちゃってる。「ジキル&ハイド」「ハムレット」「チェス」「ボニー&クライド」。楽観的よねえ、私。今週は「幻蝶」のチケットの手配もしなきゃ。4月上演の銀英伝同盟編の公式での当落結果が出るのも今週。
 金環食の日は病院でなく自宅にいたいものだし。
 ま、気楽に頑張るっきゃありませんな(苦笑)

「画像のわりには、見た目はすごく元気そうに見えるのがすごく不思議なんだよなあ」
とか言われている、現在の私。

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2011年11月 5日 (土)

10月に読んだ本(物語)

●荻原規子「レッドデータガール5 学園で一番長い日」(角川書店)
 感想はコチラ


●新井素子「銀婚式物語」(中央公論新社)
 感想はコチラ


○角田光代「八日目の蝉」(中公文庫)

 二代の女・母と娘の人生を描く。
 愛人の娘を誘拐した女。そして、幼い自分には誘拐の事実を全く知らず、女を母として素直に慕っていた少女のその後。
 哀しみ。じわりじわりと押し寄せるひたすらの哀しみ。
 けれど同時に、こどもを育てることの喜びと恍惚感をも合わせ描く物語。


○野村美月「夕顔 ヒカルが地球にいたころ・・・・・」(ファミ通文庫)

花の描写は美しい。でも、このシリーズ、‘文学少女’シリーズをこえる期待は2巻時点では持てないかな。もう少し巻数がたまってからの一気読みに切り替えた方がいいかもしれない。

超意地っぱり娘の式部帆夏は可愛い。‘文学少女’シリーズの琴吹ななせのファンを大いにひきつけるであろうツンデレ娘。

1巻のヒロインは葵、2巻のヒロインは夕顔ときて、3巻は若紫なんだとか。作者は若紫を、≪平安最強ロリっ子≫というものすごい形容。


○茅田砂胡「天使たちの課外活動」(中央公論新社)

 一応新シリーズ開幕の巻なんだそうな???
 いつもと一緒だけど(笑)

 意地っぱり娘のペギー・メイが信じがたいほどに可愛らしすぎるというのが収穫だった巻。


○小田菜摘「花嫁の選択 風の国の妃は春を忍ぶ」(コバルト文庫)

 あとがきでラブラブ描写を頑張ったと強調してたけれど・・・・・・。
 頑張るというのはこういうことなのか。

 読者というのは、結構、直接的描写を歓迎するものなのだということなのか?
 私みたいに、想いのすれ違い等の描写の積み重ねに登場人物同士の心の触れ合いの熱さを感じて胸ときめかす、みたいな読者は旧人読者なのか?

 キスシーンがいくら沢山あっても、手すらつながない『待つ宵草がほころぶと」の二人のかすかな接近ほどにはドキドキしないんだ・・・・・。


○辻村深月「水底フェスタ」(文藝春秋)

 辻村作品としてはやや異色?
 いつもの、延々と続く悪意描写はおさえられ、人々の日々の暮らしの中の閉塞感が物語の軸となっている。

○湊かなえ「往復書簡」(幻冬舎)

 悪意だけではなく善意もまた徹底して気持ち悪い印象をもたらすことがあったりするなあ、という感想を持たされてしまった物語だった・・・・。


○アイリス・ジョハンセン「砂漠の花に焦がれて」(二見書房)

 原題「Touch the Horizon」
 邦題よりも原題の方がいいような(笑)
 1984年刊行のロマンス小説。翻訳刊行は2011年。

 「あの虹を見た日から」で印象的だった女性脇役ビリー・キャラハンが今作のヒロイン。相手役はレイヴィッド・ブラッドフォード。
 出会っていきなりヒロインをウインドフラワー(アネモネ)と呼ぶヒーローの感性にはクラクラさせられたりもするが。ウインドダンサーは、昔翻訳されていたシリーズ物の要だったから、読み手にとって懐かしいっちゃあ懐かしいものではあるのかな。
 西と日本の、口説きにおける感覚の違い、文化の違いを楽しむのが、ロマンス小説なのよね、きっと・・・・。

「ふるえる砂漠の夜に」のヒロインだったジラの過酷な少女時代が、母ヤスミンの言葉によって、今作のヒーローのデイヴィッドの優しさを占めるエピソードとして語られる。


○アマンダ・クイック「香り舞う島に呼ばれて」(ヴィレッジブックス)

 原題「Desire」
 翻訳刊行は2011年だが、執筆は1993年。
 12世紀後半が舞台。
12世紀後半のイングランドを舞台とするヒストリカルロマンスが多いのって、アマリカ人女性にとって、この時代は、日本における幕末とか戦国時代に相当するような面白さを大いに感じるような時代だからなのかな?「アイヴァンホー」の時代であるってのはやはり大きいのかしら。 


○図書館で借りて読んだ本
●購入して読んだ本
◎図書館で借りた後に購入手続きした本

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2011年11月 4日 (金)

10月に読んだ本(物語以外)

○雨宮所凛「14歳からの原発問題」(河出書房新社)

 3/11の原発事故を境に、原発の危険性を意識するようになった、運動家・雨宮所凛。
 初歩的なところからスタートしました、というノリと文体で(実際その通りだったのだろうし)、原発について学び、原発報道を語り、各所の有名な反原発活動人へのインタビューをしていく。インタビュー相手は、元・原発労働者、社会学者の開沼博さん、歴史社会学者の小熊英二さん、「はんげんぱつ新聞」編集長の西尾獏さん、獣医のなかのまきこさん、ドキュメンタリー映画監督の鎌仲ひとみさん等。
 2011年夏刊行の本。
 新しい情報はそれほどないけれど、若い人向けに書かれた本としての読みやすさというのがコンセプトになっているので、手にとりやすい一冊。「14歳の世渡り術」シリーズ のシリーズの一冊として刊行されている。

 タイトルを見た時、藤原心さんをかませたりするのかな、なんて予想したりしたけれど、そういうあざとい本の作り方にはなっていなかったことに少し安堵。


○白戸圭一「日本のためのアフリカ入門」(ちくま新書)

 2011年刊行の新書。
 2009年刊行のルポ資源大国アフリカ」(東洋経済新報社)ほどのインパクトではないかな?
 日本人のアフリカ観を歪めてきたメディアの在り方を問い直しなつつ、新しいアフリカ姿を紹介しようとするアフリカ入門書。アフリカの≪悲惨さ≫を強調するための人気テレビ番組の「やらせ」について等も、詳細に紹介。まずは≪求めているストーリーとしての感動≫があり、それにそったストーリーがあらかじめ準備されているのだという、やらせ報道アフリカ版の状況説明。

 日本のアフリカ外交の状況についても、読みやすくまとめられている。中国の急伸。日本は長年アフリカに巨額のODAを供与してきたがゆえに、重要事項が論議される際のアフリカ有力国からの支持に関して油断があり、中国によって切り崩されてしまった、その展開の説明など。


中野京子「怖い絵」(朝日出版社)
 中野京子「怖い絵」3(朝日出版社)


 中野京子の本を1冊読んだ時の感想はここに書いたけれど、暇つぶしに、それ以外の本にも手を出してみた。


○ニコラス・ロムスキー編「名曲悪口事典 ベートーヴェン以降の名曲悪評集」(音楽之友社)

原題「Lexicon of Musical Invective」

40人以上の作曲家と作品への批評のうち、酷評や悪評ばかりを集めた本。
事典の天才というよりは、ただの、評論家による主観的感想集.で、さほど新味もない。
初版は、1953年版だが、この翻訳は2000年刊行の新装版。

名曲受容における聴衆の衝撃や批評家達の怒り、驚き、失望、当惑についてってのは、ラヴェルの「ボレロ」やストラビンスキーの「春の祭典」のようにもとより知られたものはそれなりに語られるけれど、それ以外ってあまり語られない。そして結局この本の中の叙述については、ここで語られているのがその時代の批評の反映であるのか、ただの主観の寄せ集めであるのかが、わかりづらい本なのであった・・・・・・

○図書館で借りて読んだ本
●購入して読んだ本
◎図書館で借りた後に購入手続きした本

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2011年11月 2日 (水)

楽しいミュージカル「ニューヨークに行きたい!!」を観てきた!!

 帝国劇場の2階センターブロックで、「ニューヨークに行きたい!!」を観劇。
 橋本さとしさんが出演でなければ、観劇しなかったかもしれない!?という事態を大いに後悔。だって、とーっても、私の好みのタイプの、楽しいミュージカルだったんですもの♪

 シンプルで可愛い舞台。こういう可愛い物語、大好き。
 ダンスの振り付けもシンプルではあるけれど(笑)
 物語が終わった後、知らず知らずのうちに、口元に微笑みが浮かんでしまうような、あったかくて優しく、そして、ちょっとほろりとさせられる舞台。


☆開演前イベント

開演30分前から約20分、指揮者の塩田さん中心、ホルン、トランペット、バイオリン、キーボード、パーカッション担当の楽団メンバーが加わり、ロビーの1-2階の階段を使ってのパフォーマンスイベント。

そうだった。ハッピーなミュージカルで指揮者が塩田さんだと、この手のイベントがあったりするんだっけ。事前に情報チェックしてなかったのだけど、平日昼公演だったおかげで、イベントを見やすい位置も確保でき、ラッキーラッキー♪

開演前にプログラム読みそびれたが。


☆オープニング

 10分前までパフォーマンスしてた塩田さんが、指揮台で、踊ってます、とびはねてます。


☆あらすじ

リサ(瀬奈じゅん)は、ドイツの有名なテレビキャスター。老いた母マリア(浅丘ルリ子)を老人ホームに預けて、がちがちに仕事一直線。スタイリストのフレッド(泉見洋平)やそのパートナーのコスタ(戸井勝海)は仕事仲間。
 そんなある日、リサの母マリアが、同じ老人ホームに住んでいるオットー(村井国夫)と駆け落ちしたという知らせがとどいた。ホームからは、一週間以内に連れ戻さないと、ホームの入居資格を失って強制退去となると言い渡される。折角入れた老人ホーム。追い出されたら一大事。オットーの息子アクセル(橋本さとし)も、同時に同じ危機にみまわれている。緊急事態解決のため、マリアとオットーが乗る豪華客船を追いかけることにした、リサとアクセル。アクセルの息子フロリアンも一緒。喧々諤々、道中ケンカばかりののリサとアクセルに、クールな態度で接する少年。アクセルは、リサが大人気キャスターだなんてことを全く知らないので、媚びも何もいっさいない自然な態度、自然な臨戦態勢。
三人はなんとか豪華客船に乗り込めたが、リサとマリアは大ゲンカ。
リサをなぐさめるアクセル。二人の間には徐々に恋心が。しかし、プライベートを打ち捨てて、強気に勝気に生きてきたリサは、すぐにはすなおになれないし、アクセルも長い年月の中で、素直な女性との接し方を忘れていたりして。不器用な二人。


☆感想

 二つのカップルに、もう一つのカップルがかかわる形でお話が動く。

 若いカップルのリサとアクセル。さとしさん、かわいくてかっこいいっす!(^^)!

 リサの母マリアと、アクセルの父オットーの老カップル。
 この老カップルが、ゆったりもったりしたスピードで、実にいい味を出している。特に浅丘ルリ子!年とかけはなれた可愛らしいファッションに身をつつみ、独特なゆったりしたリズムで喋って、そのゆったりの印象度が他を寄せ付けないようなインパクト。

そして、リサの仕事仲間である、可愛い泉見くんのフレッドと、ちょっとだけ精悍な
部分もほの見えるような(お髭のせいかな?)戸井さんのコスタ。この二人の並びが実にいい感じ。

学生団体さんと一緒の観劇だったんだけど、女子校生さん集団の反応がわらえた。リサとアクセルの男女カップルが、キスしていようがベッドに一緒にもぐっていようがどうという反応をするわけでもないのに、泉見くんのフレッドと戸井さんのコスタのキスシーンで黄色い歓声があがるんだもの(笑)

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2011年11月 1日 (火)

Novembre

☆今月の観劇予定

ニューヨークに行きたい!!
 橋本さとしさん目当てでーす♪
 これを見たら、その後はしばらく帝劇に行かないかも。

カナリア
 初演は楽しくて大好きだったな。初演上演前、もっと暗いものが上演されると思い込んでいたもので、観劇してびっくりしたなんてのもあったけれど(笑)
 毒ガス漂う場所でカナリアを連れ歩く男の話が上演されるんだとばかり思い込んでたのだ。でもそれだと、みどりちゃん(大鳥れい)が演じるあのぶっとび爆裂娘アジャーニを観る機会はなくなってしまったわけだから、あれはあれでいいのだ(笑)
 桜一花ちゃんが大好きなので楽しみにしておりまーす。

江戸の青空 弐
 吉野圭吾くん目当てでーす♪
 江戸落語のことはよく知らないので、これを機会にお勉強したいと思ってます。
 図書館で検索かけて、とりあえず本を一冊借りてみた・・・・・。

☆読書と漫画とテレビの予定

小野不由美「ゴーストハント 7 扉を開けて」
 リライトの最終巻。
 売れたら続きが刊行されないかな、と、期待をこめつつ買いにまいります。

小花美穂「Honey Bitter」(7)
 そろそろ人間関係のぐしゃぐしゃが始まる時期?

火車
 宮部みゆき原作ドラマ。主演男優さん目当てでーす♪

フィギュアスケートはNHK杯のみチェックの予定。
「輪るピングドラム」と「パンドラIII」は毎週欠かさずチェックしております。

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