観劇(新感線)

2011年9月27日 (火)

「髑髏城の七人」---娘の興奮感想

 青山劇場1階前方上手側席にて、2011年版の「髑髏城の七人」(通称・ワカドクロ)を娘と一緒に観劇。

★久しぶりの新感線

 娘は新感線観劇は久しぶり。
 中学受験で忙しくなる前に「荒神」「Cat in the Red Boots」を見てとても楽しみ、「ビデオで「大江戸ロケット」を見てこれにもはまっていたのだけど、受験で忙しくなり、中学入学後は学校生活が忙しくなってしまったので、観劇からは若干遠ざかった。
 しかし、ゲキ×シネで「蛮幽鬼」を見たことをきっかけに、新感線を観たい観たい観たい!という気持ちに火がついたらしい。堺雅人のサジの怖い笑顔に惹かれ、そして、早乙女太一の美しい美しい殺陣に惹かれた模様。
「早乙女太一の殺陣は、生で見ると、映像で見るよりもずっとずっとすごいのよーー」
と言ったら
「ずるい!観たい!」
と怒る。

 そんなこんなしているうちに、「髑髏城の七人」を若手役者で再演という情報、早乙女太一が無界屋蘭兵衛という情報が入ってきた。
 早乙女太一はあまり演技の幅は広くはないような気はするが、蘭兵衛ならはまりそう♪それに何よりも、1幕も2幕も彼の立ち回りがわんさかあるぞ。

 娘と二人で行くとなると、行ける日はかなり絞り込まれる。
 日曜日チケットは激戦だろうし。
 幸い、学校行事の振替休日が平日にあったので、狙いをそこに定めてみた。
 当たったーーーーー☆ しかも、すっごく良い席がきた!

★当日

 チケットとれたはいいが、観劇当日、私の体調はすこぶる悪かった。
 熱が高いーーーー(:_;)
 幸い、吐き気は無い。吐き気があるなら潔く諦めて、自分の分のチケットは夫に譲っちゃったと思うのだ。新感線の芝居は大音響による振動が背中にばんばん伝わってくるから、胃の調子に悪い時に観たら、きっと車酔いのような気持ち悪さに襲われること間違いなし。でもどうも今日は吐き気は無い。熱のせいかちょっと痛みはあるし、だるさもひどいけれど。

 いいや、行っちゃえーーーー。吐き気が無いならなんとかなるさ。
 38度超えの体温で観劇に行くってのは、はっきりきっぱり馬鹿だとは自覚してたけれど。解熱剤や鎮痛剤の使用は避けることにした。半月前、ロキソニン飲んだらすさまじい吐き気にやられたことがあったのだ。吐き気なんかにつかまるくらいなら、高熱や痛みの方がなんぼかマシだ。

 往路はしんどかった。
 舞台が楽しみで興奮気味で話しかけてくる娘に対し、
「悪いけど、息が苦しいの。会話するのしんどいから話しかけないで」
と冷たく言い放った無情なハハの私・・・・・・。
 必死で劇場にたどりつき、開場直前まで劇場の隣の建物で座って待ち、開場後すぐに客席へ。

 そこで異変が起こった。
 客席に行ったら、あら不思議。
 急激に体調が好転していった。
 なんでなんでなんでなんでなんで??????
 客席に流れているロックが、体をリラックスさせるのかしら(*^_^*)

 
◆幕間

 観劇前に「話しかけるな」と言ってたのが嘘みたいに、体調が楽になっている。
 娘は大興奮状態で黙っちゃいない。

「どうしよう、どうしよう、どうしよう。めちゃくちゃかっこいいよ。やばいよ、やばすぎるよ」

 主語が無い(笑)。憑かれたような口調で言い続ける娘。
 主語無しでも、誰の話をしているかは丸わかりだけど(笑)

 でも確かに、殺陣がめちゃかっこいいよねえ。
 蘭兵衛の登場場面では、動きの速さにとにかくびっくりした。
 他の若手の男の子達も頑張ってはいるんだけど、なんかもう全然、動きの質が違うんだもの。

 どうやら娘の視線は、蘭兵衛にがん見の状態になってたらしい。
 
 チケット代高いけれど、ここまで大喜びされるんなら、思いっきりもとがとれたーーーって気になるな(笑)

 2幕で蘭兵衛の運命が思いもかけない方向にねじまがることを、私は知っているけれど、娘はまだ知らない。
 さて、2幕を見たら、反応はどうなるかなあ(笑)

「タイトル、『髑髏城の七人』だけど、七人って誰と誰なの?」
とか聞かれたけれど、
「それは見てのお楽しみーーーーー♪」
と回答保留。

◆観劇後

 クールな娘は、スタンディングオーベーションの中でも座って拍手していることが多いんだけど、大変珍しいことに、立って拍手してた(笑)
 クールな娘は、物語が展開している最中はあまり拍手しないんだけど(親の私が、終演後以外は拍手あまりせずに観るという観客である影響も多分あるけれど)、今回の観劇では、受けて笑えたシーンだとか、最後に髑髏城の七人のメンバー達がそれぞれ立ち去っていく場面だとかで、拍手をしっかり入れていた。おや珍しい。
 ≪クールな娘≫という表現は、明らかに現実を体現してないな、これは(笑)
 ま、幸せであるべき瞬間には幸せであるという感情をきっちり味わって食べつくしておくというのは、長い人生を生きていく上では絶対に必要なことでございます。みーはーすべき時間は、ひたすらみーはーな喜びを楽しみつくしましょう。

 いつもとは完全に反応が異なる娘。
 カーテンコールが終わって帰る準備を始めると、再び大興奮感想が始まる。
 大興奮感想に私もきっちり反応。劇場に来る際の具合の悪さはどこに消えた?あまりきつかったら帰りは電車に乗らずに劇場から家までタクシーに乗っちゃおうかしらとまで思いつめていた4時間前のしんどさはどこに消えた?これなら普通に帰れるさ。まあ、渋谷駅で階段を上るといった無謀なことはせずに、ちゃんとエレベーターを使いますけれどね(笑)

 娘の感想は95%以上は蘭兵衛関係(笑)
 でも、舞台全般を十分満喫して楽しんでいたから、当然他の感想もまざってくる。

「極楽太夫、かっこよかった!ああいう女の人、好き!」
「兵六、かわいかったね。あの役、前のバージョンだと橋本じゅんだったの?ああなんか、わかるーーーー!!!!!」
「天魔王の人が扇持って動く場面、扇の使い方がすごく綺麗だよね!」
「裏切り三五が、面白かった!あの人、実年齢は何歳?」
「DVD出たら絶対買ってね!」
「ゲキ×シネ、あるよね?絶対連れてってね!早乙女太一はちゃんと映るかな?とりあえず、早乙女太一が出てくる場面は全部、早乙女太一がん見してたけれど」

 娘が大好きだった映画「パコと魔法の絵本」に極楽太夫の人が出てたことを教え、誰であるかを教えたら、のけぞって驚いていた我が娘(笑)
 捨之介や二郎衛門の乳談義、裏切り三五の裏切り場面のあれこれで、えらく肩をふるわせて笑ってた。ああいうストレートでベタなお笑いシーンが好きなのね・・・・・・・。

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2011年9月20日 (火)

「髑髏城の七人」---ワカドクロ観劇

 青山劇場1階前方下手側席にて、2011年版の「髑髏城の七人」(通称・ワカドクロ)を観劇。

 当初の初観劇予定日は9/27だったのだけど、新感線ファン友達が、ものすごく良いお席のチケットを手放すことになったので、観劇機会にとびついてしまった。

 私の新感線観劇デビュー年は2000年なので、1990年の初演版と1997年の再演版は未見。2004年春の古田新太主演版の新国立劇場中劇場での「アカドクロ」と2004年秋の市川染五郎主演版の日生劇場での「アオドクロ」は観ている。とても好みの舞台だった。一人一人はちっぽけではあるけれど皆で力を合わせてかなうはずがないように思える敵に立ち向かっていく、という、新感線の舞台ならではの少年漫画的ストーリーがすごく好き。    だから、キャストが大幅にかわっての若い出演者バージョンにも大いに期待をしていた。


◆第一幕

(オープニング)

 大音響でジューダス・プリーストが流れ始めると、なんだかそれだけでいつも気持が盛り上がってきて、体が踊りだしそうになってくる。
 私は10代の頃はバリバリのクラシック好きで、洋楽で好きなのはバラード系で、ロックでもメロディアスじゃないものは興味の範疇外だったんだけど、いつのまに嗜好がこれほどまでに変化してしまったのやら?
 派手な照明と共に、録音の歓声が響き渡るあたりで、特に気持が盛り上がる。

(序之景)
 
 天魔王、喋り方、声の出し方が妙な凝り方。小物感の強調?

 兵庫、かわいい☆ お顔も可愛いし、動きも可愛いし、お馬鹿さも可愛い。橋本じゅんさんの兵庫が大好きだったけれど、勝地涼くんのガキっぽい若い兵庫も良いねえ♪

 着流し姿で登場する捨之介。おおっ、美形だ。かっこいいなあ。
 小栗旬という役者さんを見てはじめて、いいじゃんいいじゃん♪と思う。(スミマセン)

 タイトルが出てくるところ、大好き。ああ新感線を観に来たんだーーーと気持が大いに盛り上がる。しかし、ここまでちょいと長い(^^ゞ

(第一景) 

 狸穴二郎衛門の千葉哲也さん、いかにも裏がありそうなんだけど不思議と憎めない飄々とした雰囲気が好きだ。

 極楽太夫。小池栄子さんが、いい女っぷりを披露。「パコと魔法の絵本」くらいっきゃ知らなかったけれど、なかなか素敵な女優さんだ・・・・・。

 無界の里の場面に高田聖子さんが出てることはものすごーーーーくわかりやすい(笑)

 男どものしょーもねえ乳談義。笑えるっちゃあ笑えるけれど、小栗くんのキャラにぴたりとはまっているかと問われると若干微妙ではあるかもしれない。

 無界の里の設定が、わりと普通の色里に近くなっているのね・・・・・・・。

(第二景)

 沙霧の名がここでようやく登場・・・・・。ちと遅い。ヒロイン格キャラのはずなのに、名前出るのがこんなに遅くて良いのか?(というか、第一景で≪おみな≫として出てた時は、「端役にしてはやけに目立つ位置の子だなあ、とか思ってた(^^ゞ

 無界屋蘭兵衛登場。
 立ち回り。はやいっ!!!!! 動きが速い!!!! 仰天するほどに速い。

 結構、ストレートに短気キャラ?

(第三景)

 小田切三五、好き♪(笑) ワカドクロになってキャストが若返ったけれど、河野まさとさんがそのまま三五をやっているのが嬉しい。

 「決めた男がいる女を口説くような、野暮はしねえよ」とかいう捨之介の台詞の登場に驚く。極楽太夫の蘭兵衛への隠した淡い気持がものすごくわかりやすくストレートに表現されてるんだもの・・・。

(第四景)

 聖子さん、ようやく本役で登場。
 贋鉄斎が非常に柔らかくフェミニンな雰囲気。もっと骨太なぶっとばしキャラでくるかと予想してたんだけど、こうくるのかぁぁぁ。


◆第二幕

(第五景)

 森山未來くんの天魔王、扇の動かし方が美しいこと美しいこと・・・・・(*^_^*)

 捨之介と沙霧の間に漂う雰囲気が好きだな。2004年のアカドクロ、アオドクロは、捨之介がもっと大人の男の雰囲気だったけれど、2011年のワカドクロの捨之介は未完成な若者っていう雰囲気なので、その分、若い男の子的な甘さが自然に出てきている感じ。

 名札をつけた小田切三五が笑える。

(第六景)

 裏切り三五の見得切りの場面大好き(笑)
 実年齢と全然違う年齢言っているのに違和感がない顔立ちだよねえ。

 無界の里の人々がざっくざっく斬られる場面。あまりにも人死にが一気にきたので、2004年にはじめて見た時はびっくりしたなあ・・・・・・・・。

 二郎衛門におよしとの関係といった設定が加わっているためか、この場面での二郎衛門の複雑な苦渋に感情移入しやすくなっている。

 殴り込みの決意をかためるメンバー達。
 三五、過去の演出と違ってアイテムが無くなっているけれど、こっちの演出の方が三五の人としての側面をストレートに出してて好きだな。

 兵庫の
「てめえが雑魚だと思ってる連中の力、みせてやろうじゃねえか」
という台詞が好きだ。2004年に見た時から、この台詞、この場面がとても好きだった。とっても少年漫画的な場面だと思うのだ。一人一人の力はちっぽけだけど、信頼の感情で結束し、皆で力を合わせ、結束して力を合わせることによってとんでもないエネルギーを放出してありえないような力を発揮する。
 この台詞を軸としてこの物語を眺めていると、スーパーヒーローでなくなった2011年版捨之介も、物語の流れに合致しているなあと思える。

(第七景)

 裏切り三五の裏切りが好きーーーーー♪♪♪
 抜かずの兵庫は馬鹿すぎる。もうちょっとどうにかならんのか、この場面?

 スーパーヒーローではない捨之介。
 この場面で一番無様な姿をさらす。
 でも、その無様さ、弱さが、ワカドクロの味にもなっている。
 沙霧との関係性に微妙に甘さを醸し出すことにもなっている。

 倒れている蘭兵衛の横で立ちつくす極楽太夫の後ろ姿、切ない・・・・・・・。

 百人斬りはこういう人的構成になったかぁぁぁぁ。
 真剣に刀を研ぐ兵庫の表情が好きだな。

 捨之介VS天魔王。戦いのその終結の仕方ってありなのか?
 ここでも、天魔王の小物感が強調されているのか。

(第八景)

 ワカドクロの捨之介はスーパーヒーローではなく地べたを這いずるキャラになっているが、入れ替わり場面でもそんな感じ。さらりと飄々と入れ替わってた今までとは違い、本気で一度は諦めかけ、けれども仲間に救われる捨之介。

 ただ、沙霧の救い方・・・・・・これってアリなのか????
 二郎衛門との関係が良好だったことに依存したやり方・・・・・・・。

 髑髏城の七人のそれぞれが立ち去っていく場面、好きだ。
 沢山の人が死んだ話だったけれど、不思議な爽快感のある終わり方。

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2011年7月13日 (水)

ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」を母娘で見てきた

 ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」を娘と一緒に見に行ってきた。

 赤坂ACTシアターで観劇した際の感想はこちら
 娘は「薔薇とサムライ」を見るのははじめて。
 早めに映画館に行って好みの位置の座席(最後列)を確保した後、バラサムカフェに行って、日輪の瞳ベーグルに、ローズヒップティーを付けたアンヌセットを注文。ハーブティーがあまり好きでない娘は、日輪の瞳ベーグルとジュース。合計額はアンヌセットと同じ価格だった。

◆娘の感想

「ポニーの人、歌うまいね。可愛いね」
「山本太郎、わかんなかったよーーー。メイクが濃くて」
「シャルル王子、面白かったね」

 「薔薇とサムライ」の舞台は未見で、ゲキ×シネではじめて見る娘。
 終わってから
「プログラムを、事前に見せないでいてくれてありがとう」
と言われた。プログラムに載ってる橋本じゅんさんの写真は、ある意味、強烈ネタバレ。事前に知らないで、お話の流れの中で見る方が絶対に面白い。隣席で、体を二つ折りにして大笑いしてた・・・・・・・・・。

 冠徹弥くん、教祖イコマノリユキの、シャウトするロックにも喜んでた。

 しかし、ストーリーに関する感想は言ってくれないなあ。「蛮幽鬼」を見た後に比べると、はしゃぎ度が若干少なめのような気がする。と思って、
「『蛮幽鬼』と比べてどうだった?」
と尋ねてみたら、
「分野が違うから比べるもんじゃないでしょ?」
と言われた。そらまあそうだ。

◆私の感想

 いろんな意味でくだらなさ大全開(笑)

 ゲキ×シネになる舞台って、今までは、悲劇であったり、切ない芯のある物語であったりしたから、ここまでお気楽にくっだたない展開でみちみちた物は実ははじめてなのかな。「五右衛門ロック」だって、物語を動かすのはクガイであったから、お気楽ストーリーとは言えない重みがあったわけだし。

 いや、アンヌも一応はいろいろ苦悩はしてはいるみたいなんだけど、アンヌの無意味なかっこよさに比して、アンヌの真摯な人生の悩みの部分が、こちらにあまり強く伝わってこないからこそ、お気楽ストーリーとして受け取ってしまう部分が大きいのかもしれない。この舞台って≪天海姐さん七変化≫を楽しむための舞台になってるからなあ^^;;;

 悲劇性の芯が無い物語であるがゆえか、脚本がもともとラフであるせいなのか、映像になると、一場面ごとの長さ、物語が動き出すまでの序盤の長さが結構気になりはした。舞台を見た時は、一回きり観劇だったということもあって、大きく気にはならなかったのだけど、ストーリーが既にわかっててリピートすると、冗長に見えるというのは少ししんどいかな。

 映像へのストレスは昔に比べると大分少なくなってはきている。以前は
「この場面はここが見たいのに!」
「ここはもっとひいて全体を撮るべき!カメラ寄りすぎ!」
というストレスが多かったんだ。
 カメラが寄りすぎないので、舞台上で使用されていた映像によるダイナミズムもよく伝わってくるし、ひいて撮るからこそわかる役者さんの存在感の大きさってのもあると思うんだ。

 海賊バルバの橋本じゅんさん七変化は、ゲキ×シネの客席でも、舞台の客席と同様、ものすごく受けてましたねーーーー♪

 カーテンコールで浦井健治くんがシャルル跳びを披露してくれなかったのが残念だわ。私が舞台を見た日のカーテンコールでは、浦井くん、跳んでたのに・・・・・・・・。

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2011年5月12日 (木)

「港町純情オセロ」を観てきた

 赤坂ACTシアター1階後方センターブロックで、劇団☆新感線の「港町純情オセロ」を観劇。後方・・・・・と思ってたが、席にすわってみたら、見下ろすでもなく見上げるでもなく舞台空間全体が目線位置で俯瞰できるような良い席だった。新感線の公演って映像を使いまくったりするから、ちょっと後ろの方が実は見やすかったりするのだ。
 開演30分前よりも早く劇場についたのに、もう開場してたのはありがたい。プログラムだけでなく、ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」の前売り券も購入。


★観劇前予習

 「オセロー」は学生時代読んだ。でも大分忘れてる。
 学生時代、小田島訳でシェイクスピア戯曲をちょっとずつ買い集めたんだけど、「オセロー」は買わなかった。あまり好きじゃなかったんだ^^; オセローはなんでこんなにあっさりイアーゴーにだまされるんだ?このデズデモーナってオンナは何?なんでこんなにあっさり殺されちゃうんだ?そりゃ力の差はあるだろうけれど、この状況を招いたあなたの馬鹿さ加減にも問題があるんじゃあ?????? そんなことを考えたことは覚えている。
 しかしそれきり長いこと読まずにいたので、ストーリーの細かい部分は忘れてる。オセローとデズデモーナとイアーゴー以外には誰が出てくるんだっけ?といったような状態。

 折角の機会なので、新感線の舞台が翻案にあたって使っている松岡訳を購入。観劇前日に、超速読で目を通した。


★新感線!というよりは、シェイクスピア!

 見開き2頁を10秒-20秒で眺めるような超速読とはいえ、直前に原作に目を通していたので、舞台観始めたらびっくり。あらら、あの台詞が。この台詞も。ストーリーの骨子とキャラを使っているだけでなく、かなり細かい部分まで原作に忠実な翻案だった。

 1930年、混沌とした時代の関西の架空の港町・神部(かんべ)が舞台。藺牟田(いむた)オセロ(橋本じゅん)ブラジル人と日本人の間に生まれた男。彼を蔑む者達は彼を半ブラと呼ぶ。オセロは藺牟田組の組長。入院した先で、院長の一人娘・モナ(石原さとみ)と出会い、結婚。院長は、裏の世界を娘に見せないように気をつけながら娘を大事に育ててきていたが、患者オセロが聞かせてくれる様々な話がモナには面白くて仕方がない。裏はある、でもだからこそオセロには人としての厚みがあるのだと看破する、モナはオセロに夢中になり、自分から彼に猛アタック。ありえないような事態だが、若く純粋で可愛らしいモナがそんなふうに自分に接してきてくれたことは、オセロをとても幸せな気持にさせる。今まで味わったこともないような安らいだ気持が訪れる。恥ずかしいほどに超ラブラブなカップル誕生。でも周囲は勿論、住む世界が異なる二人の結婚には大反対だ。

 藺牟田組のナンバー2の伊東郷(田中哲司)、通称ミミナシ。力を周囲に信頼される、叩き上げの男だが、帝大出身のエリート・汐見秀樹(伊礼彼方)が次期若頭に指名されていると聞き、今まで必死に押しとどめていたオセロへの憎悪をこらえきれなくなり、オセロを破滅させるための策を練り始める。
 そんな中、組同士の抗争が勃発。舞台は神部から小豆島(あずきじま)へ移る。
 伊東は、汐見、モナ、倶楽部のオーナーの三ノ宮亙(粟根まこと)、自分の妻・伊東絵美(松本まりか)、絵美の弟で自分を慕っているオカマ青年・沖元准(大東俊介)など、多くの人達をコマとして操る。オセロ本人には、モナが汐見と浮気していると吹き込んで嫉妬心を煽る。真っ直ぐな男オセロが、伊東に翻弄され、次第に自身を見失っていく。

 オセロー      → 藺牟田オセロ(橋本じゅん)
 デズデモーナ    → モナ(石原さとみ)
 イアーゴー     → 伊東郷(田中哲司)
 エミリア      → 伊東絵美(松本まりか)     
 エミリア      → 沖元准(大東俊介)
 キャシオー     → 汐見秀樹(伊礼彼方)
 ロダリーゴー    → 三ノ宮(粟根まこと)
 モンターノ     → 紋田ノリヨシ(河野まさと)
 ブラバンショー   → 倉方厳角(逆木圭一郎)
 ロドヴィーコー   → 赤穂八一(村木仁)


★オセロのじゅんさん

 橋本じゅんさん完全復活!

 まさか冒頭で腰痛をネタにするとは、さすがだ新感線・・・・・・・・・・^^;
 笑えるかと問われると、全然笑えませんが、その自虐突っ走りをセーブしない様、嫌いではない・・・・・・・。腰痛よりも、「36歳」報道の方で遊んでほしかったというのはあるんだけどなあ^^;

 しかし「完全復活!」で拍手入れたくなった。タイトルが出る前の場面の時点では拍手入らなかったけれど、その後の場面で、拍手はいったのは嬉しかった(笑)
 
 じゅんさんは、古田新太さんみたいに、客演役者を泳がせて魅せる、みたいな力、主演者として発揮するのは難しいのかなあ。今まで観た舞台ではそんなこと、思ったこともなかったのだけど、それはじゅんさんが主役でなかったがゆえなのかな???

 モナとのラブラブいちゃいちゃ並びはいいのだが、田中哲司さんの伊東との並びで、芝居の質や方向性が徹底的に異なって見えたのは困った。


★デズデモーナ → モナ(石原さとみ)

 なるほど、こんなふうにすると納得が結構できるんだ、と膝を打ったのが、石原さとみちゃんが演じるモーナ。

 デズデモーナといったら、夫に従順な貞淑な人妻。かけらも濁りなく、ただただ夫の幸せ、夫との幸せを願っていたはずだったのに、イアーゴーの姦計に陥れられて、夫オセローからの信頼を失ってしまう。
 原作ではなんか納得いかなかったんだなあ。なんでオセローはデズデモーナをそんなに簡単に疑ってしまっていっちゃうのか。

 すんできた世界が完全に違う。年齢が大きく違うがゆえに、経験してきた人生が全然違う、そうであるがゆえに、好きな人はパーフェクトに素敵な人、好みの範疇外の人はぺらっぺらな人(そこまで言われるほどひどくないわなあ(笑))。パーフェクトに素敵な夫は、愛する自分の誠意をこめたお願いを無下になんかしないという、若い女の子ならではの自信。それが揺るぐ不安。「他の男のことをあんなに熱心に語るな」とのアドバイスに仰天するのも、若い無分別な、人生の機微、男女の機微をまだわかってない女の子ならでは。
 なるほど、デズデモーナ(→モナ)をこういうキャラ立ての女の子として描くというのは納得だ。石原さとみちゃんの可愛さにもよく似合ってる。後半、オセロが狂ったように疑っている状況でも気づかずに彼をかばうあたり、「馬鹿・・・・?」と、その綱渡りっぷりが非常に危なげたっぷりなんだが、無思慮な若い女の子なんだと思うと不思議に納得がいく。そうか、そうよね。

 ただ、石原さとみちゃん・・・・・・滑舌悪い?早口台詞が聞き取れない。


★イアーゴー → 伊東郷(田中哲司)

 舞台でもテレビドラマでも何度か見てて、それなりに結構、印象に残っている役者さん。うまい人なんだと思う。特にうまくなければ、経歴見て「ああっ、あの人かぁぁ!」とならずに無情に忘れ去るような奴なので、私は・・・
 チンピラぶりがはまっている。独白も悪くはない。
 なのに何故か、違和感。
 新感線の舞台にしっくりこないような違和感。
 オセローのイアーゴーといったら、実質主役ともいえる役がらなのに、そこまでおいしい役どころになっていなかったように見えるなあという残念な違和感。

 橋本じゅんさんと二人で舞台上にいる時、じゅんさんとの芝居もなんだか噛み合わないんだなあという違和感。台詞が多いがゆえに、滑舌の問題も気になった・・・・・・・。

 終盤の、追い詰められていく場面は良かった。通路をさりげなくうまく使った追い詰め場面。
 残虐で凄惨な物語だったが、達磨にさせられるところまでは描かれなかった・・・・・^^; 描かれてもいいような気もしたんだけど。


★エミリア → 伊東絵美(松本まりか)     
 エミリア → 沖元准(大東俊介)

 大東俊介さんは、プログラムを読むと、オリジナルキャラを演じてもらうことになると言われたそうだが・・・・・・・准ってこれ、原作に忠実に動いているキャラですよねえ?伊東の策略を聞きいれそれがモーナとオセロを破滅させる効果を持つ行為であるとは全く知らないまま、モーナとオセロの愛のあかしであるとされる某アイテムを盗み出して、汐見の部屋に持ち込む。自分の行為がもらたした結果を知った時に、伊東に黙れと命じられても黙らずにすべてを白日の下にさらし、伊東に殺されるのも彼。絵美は生き残りキャラだった^^; そんな感じで、准と絵美は二人でエミリアの役割を果たしている。それゆえ、絵美が役として弱くなっている感はあるかな。エミリアとしての物語中での動きは准が果たしていて、絵美の役どころは、モナに対して汐見を心配しすぎる姿をそんな形でオセロに見せるなと叱責する以外にはあまり。 


★キャシオー → 汐見秀樹(伊礼彼方)

 眼鏡かけて、弱っちいひょろひょろインテリ青年。眼鏡が結構似合う彼方くん。
 ぺらっぺらとモナに形容されてしまうひょろひょろ青年を好演してた。


★全体的印象

 新感線のお芝居って、脚本が中島かずきさんだと、残虐な内容であってもどこかにカタルシスがあったりするのだけど。他の方が脚本を担当すると、凄惨、残虐が、カタルシスの無いままだったりすることが多い。「新感線を観た!」というすっきり感にならなかったのは、今回そのあたりもあるかな?

 映像で、波打つ海が何度か。映像が物語に出張りすぎずにほどよくうまく使われてた。

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2011年1月28日 (金)

竹田団吾衣装作品展を見てきた

 一昨日、新宿の紀伊国屋本店4階画廊で見てきた竹田団吾衣装作品展についても、行ってきたーという報告を一応こちらにも残しておく。2/7まで開催しているらしい。

 私は、衣装については、記述能力がとことん無くてどんなふうに書いたらいいのかわからなかったりもするので、Twitterで行ったよ報告書いておしまいにしておこうかと思ってたんだけど。
 ちょこっとつぶやいたら新感線観劇デビュー時期が同じの新感線ファン友達に「その衣装展のことを教えて」と尋ねられた。この展示についてあまり知られてないらしいことに気づいた。そういえば、新感線のファンクラブからのメールマガジンには記載されてない。私は何で知ったんだっけ? 知られてないことがもったいないっ!!!! だから、こんなのがあったんだよと書く場所は、それなりに多い方がいいかもしれないかなあ、と。

 小さな部屋の中に所狭しと沢山の衣装が展示されている。
 手を伸ばせばすぐに触れちゃいそうなほどの至近距離。
 勿論さわっちゃダメです、撮影ダメですと、書いてある(笑)

 Twitter情報によると、新感線関係の衣装の展示は41着なんだとか。
 阿修羅城の瞳、野獣郎見参!、アテルイ、七芒星、花の紅天狗、髑髏城の七人、SHIROH、Cat in the Red Boots。
 例えばSHIROHだと、シローと益田四郎時貞、寿庵、お福、お紅の衣装。
 
 GANTZの衣装はガラスケースの中に展示されているけれど、その他の衣装は、むきだしで目の前で見られる状態で展示されているのだ。すぐ目の前に大好きなあの舞台の衣装が。すぐ目の前に大好きなあの役者さんが着てた衣装が。これは結構、心臓にくるものがあった。
 新宿に行くのがさほど大変でない所に住む新感線ファンは必見だと思う♪ 無料でこんな展示が見られるなんて、なんて贅沢で幸せ♪ と騒いでいる私は、新感線の回し者ではなく、ただの新感線ファンでございます(笑)

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2010年10月 3日 (日)

娘と二人、ゲキ×シネ「蛮幽鬼」へ

 ゲキシネ「蛮幽鬼」を見るために、娘と二人で新宿バルト9へ。

 去年、新橋演舞場で観劇した時に書いた感想はこれコレこれ
 観劇三回。全部が一階席という贅沢をしていたものだった^^;
 どっぷりと物語世界にひたり、劇場にいない時も、しょっちゅう蛮幽鬼のことを考えていた。幸せな日々だった。


●上映前

 公開二日目なので、念のため少し早めに出かけてみた。ネット予約の状況を見る限り、普通に出かけるんでも大丈夫かなという気はしてたのだけど、遅すぎたと後悔するよりは早すぎたと後悔する方が好み。
 座席を確保してから、紀伊国屋書店で毎月購入しているミュージカル雑誌を買い、世界堂で娘と待ち合わせして映画館に戻る。


●娘の感想

 娘は蛮幽鬼ははじめて。ゲキ×シネもはじめて。

 新感線ははじめてではないんだけど、ジュブナイル物しか体験してなかった。いのうえ歌舞伎は初体験。

「面白いねえ!」
「面白そうなのがあったら、またゲキシネ見たいな!」
「立ち回りがすごいね」
「サジのあの笑い顔なんなの? 怖すぎるよ。」
「サジの人って、大河ドラマの『新選組!』の山南さんなんだよね?DVD見なきゃ」
「早乙女太一って、テレビでちょっと顔見たことはあったんだけど、すごい人なんだね。立ち回りが綺麗だね」
「上川隆也の立ち回りもすごいけれど、動きがリアルっていうか。早乙女太一みたいな軽い動きの方が好みだな」
「美古都はあんまり好きじゃないなあ。1幕とか最後の方はいいんだけど、教義問答の後の態度を見て『なんなのこの女?』と思っちゃった。ペナンの方が好みだなあ」
「ペナンと一緒に出てくるハマン国の人もいいね。ほらあの、監獄島にしのびこんできた人」

 なかなか受けがよろしかったようなので、来年夏にあるといいなとの予告(?)がされていた「薔薇とサムライ」も、娘連れで参りましょう☆ 過去のものも再上映されればいいのにねえ。アッキーの歌が好きだから「SHIROH」は楽しむだろうし、松たか子大好きだから「メタルマクベス」も楽しむだろうし、オンナオンナした女性キャラよりもはっちゃけた強い女が好きらしいから「五右衛門ロック」も多分好きだと思うんだ。


●私の感想

(その1)

 新橋演舞場では、初日、中日、楽と観劇したのだけど。
 初日の段階では、一番印象が強烈だったのは、サジだった。
 日がたつにつれ、土門の上川さんと美古都の稲森さんの芝居が深まっていき、サジと土門の関係が主軸に見えていた最初の頃に比べ、土門と美古都の関係性という軸がどんどん浮かび上がってきたという印象。
 が、ゲキシネの撮影は、中日くらい?まだ、土門と美古都の関係性は、公演後半ほど強烈に浮かび上がってはきていない段階だけど、ゲキシネ撮影演出によって、関係性を浮かび上がらせているといった感じかな。

 例えば、終盤。
「今度会う時は、本当の名前を教えてくれ」
「ないよ、本当の名前なんて」
「そうか」
「君にはあるのかい」
「確かにそうだな」
の会話のくだり。

 はじめて観劇した時、この台詞応酬では、客席の私、土門とサジだけを見ていた。

 映像だと、ここは、ただ土門とサジが会話をかわすだけの場ではないことがはっきり示される。土門とサジの語る姿を見据える美古都の顔がはっきりと映し出される。その映像によって、二人の男は違う立ち位置にいるのだということが示される。本当の名前というものがある土門。土門の名はあくまでも土門であるのだと強く思う美古都の存在があってこその本当の名前。それに対し、本当の名前を持たないサジ。誰も本当の名を知る者はいない。
 会話の字面だけだと、土門はサジに合わせているけれど、《違う、あなたには本当の名前がある、私はその名を知っている》と思う存在があるのだということが、映像でははっきり示される。
 その、違いの部分。公演終盤では、演技・演出によって示されるようになってきてた部分。撮影の頃はまだ明確な演技・演出とまではなっていなかったような部分。

 出来れば、公演後半の、演技・演出によって恋愛描写が台詞の字面よりも深まって膨らんでいってた頃の舞台で、ゲキシネを見たかったなあ、と、ちょっと我儘を言ってみる^^;

 とは言いつつも、基本的に私は真ん中の人のファンで、美しく儚い美古都が大好きで、笑顔の殺人鬼も大好きだったので、今回の映像は、客席から私が見ていたものと違う!という違和感が非常に少なかった^^;


(その2)

 なぜ大王のもとに嫁いだ?と突然問いかける土門。その問いを聞いた美古都は、その直前までは飛頭蛮(=土門)に殺される覚悟でいたのに、ゆっくりと土門に顔を向け土門の顔を正面から見据える。
 この、首の角度、顔の角度の変化していく様をしっかりとカメラにおさめてくれていたのが嬉しかった。

 飛頭蛮と名乗る男が、土門として語りかけてきた、ようやくの言葉。だからこそ、彼女はその部分に反応する・・・・・・。大君と飛頭蛮として対していた二人が突然、美古都と土門として対する姿にかわるその瞬間。


(その3)

 映像で足りないもの。

 星降りが地味でございます・・・・・・・^^; 1幕ラストの星降りは、音楽の盛り上がりと共にもっと激しく、乱を予感させるもののはずなのだ。が、映像は、人に焦点があてられるから、背後の星降りがちょっぴりしか見えない。

 刀衣の最初の立ち回りは、映像では再現できてないかなあ・・・・・。あれはもっともっとすごかったのよ。はじめて見た時は、舞のような美しさ、軽さに、ただただぽかーんとしてしまったものだった。自然発生的に拍手が沸き起こった。当然だと思った。ゲキシネ、その拍手の音声をぱらぱらと入れているけれど・・・・・・肝心の殺陣の映像がいまひとつなので、拍手の音によって、何か現実に戻されるような感じになる。なんとも、もったいない。
 映像が初見だった娘は休憩時間に彼の立ち回りを絶賛していたけれど、あんなもんじゃない、あんなもんじゃないのよ、生だともっとすごかったのよーーー^^;


(その4)

 サジVS惜春。
 おおっ、サジはそこで仕込みをしていたのかーーーーー!!!!
 映像で明確に示されて、感動しちゃったわ♪

 サジが何をどのタイミングでやったのか、ゲキシネでは、サジの語りの際に、モノクロ映像を使って、彼がちょっと前にやったこと、それとは気づかずに反応していた惜春の動きがリピートされる。舞台で見た時はわかっていなかった私。そうか、そういう動きをしていたのか、そこは!!!!!


(その5)

 音声で足りないものと多すぎるもの。

 刀衣の最後の台詞がものすごくものすごく好きなんだけど。
 収録の回は、台詞がちょっと流れちゃったのかな。あの台詞のインパクトが若干。別の回の声を拾ってほしかった・・・・・・。
 感情的にずっと淡泊に見える刀衣が、淡泊な様子のまま、あの台詞を言うというのがいいんだもん。乙女脳大直撃台詞。

 土門を殴って連行する人達の罵倒文句。ボケバカカスハゲでしたっけ?うろ覚えなのでなんか違うような気もするが^^; あれは、めっちゃクリアな音声で拾われてますね。あんなにクリアじゃなくってもいいような気がする。

 刀衣の最初の立ち回りの後の拍手の音が、ぱらぱらぱらっと中途半端に入る。
 拍手抜きにするか、あるいは、刀衣の動きのものすごさをもっと拾った映像にして拍手の意味をわかりやすくするか。どっちかにしてほしいなあ。どっちつかず。


(その6)

 ゲキシネプログラムを読んでいたら。高田聖子さんったら、物語世界に思いっきりファン目線で入り込んでますな・・・・・・・。

 とか思いながら、ゲキシネを見てたら。
 ペナンの最期の台詞の意味がふと気になってきた。
 この台詞、ペナンのどういう思いがこめられていたんだろうって。

 中島かずき脚本に書かれたものと、舞台上のものは違った。
 「うそつき」と言って絶命するのではなく「嘘はいけない」と言って絶命するペナン。
 絶命寸前の自分を慰め力づけるために優しい嘘をつく土門に対し、抗議する。
 だけじゃないんだね、と、気づく。(←遅いよ)

 多分、その時のペナンに対して嘘をつかないで、というだけの意味じゃないんだ。
 そのちょっと前の土門。浮名や空麻呂のあっけない死に対して納得できない土門のおさえきれない思いが、大君である美古都に向かおうとしていた。そのことをペナンは、嘘と表現し、それをいけない、という意味もこめていたんだね、きっと。

 だから、「うそつき」と土門をオンナとして責める台詞ではなく、「嘘はいけない」と土門をずっと見つめ続けてきた人として土門の生き方そのものについて言う台詞になったわけだ・・・・・・。

 ペナンの死に逆上しちゃった土門は、ペナンの最期の言葉をうけとめきれてないけれど。でも、しばらくたってからペナンの意思は届いたのかな。だといいな。


●また今度♪

 連休に、「蛮幽鬼」大好き奥さまお友達と一緒に見ます。

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2010年7月 7日 (水)

蛮幽鬼のブログパーツ

 10月に映画館で公開が始まるゲキ×シネ「蛮幽鬼」のブログパーツを、このブログのサイドに貼り付けてみました。

 上川隆也さんの土門、堺雅人さんのサジ、稲森いずみさんの美古都、早乙女太一くんの刀衣の四人が出てきます。

 クリックすると公式サイトにとびますが、音楽が結構な音量で流れますのでご注意下さい。でも美しい曲ですよ。音量に気をつけて是非行ってみて下さい。

 前売券を二回分購入済です。
 1回は、「蛮幽鬼」が大好きでリピートしてた友人達と一緒に見る予定。
 もう一回は、蛮幽鬼は未見だけど久しぶりに新感線が見たい!と叫んでる娘と一緒に見る予定。今秋の新感線公演は、中学生の乙女連れで行く演目とは激しく違うような気がするので(笑)、ゲキ×シネに行くのです。
 時間と体力が許せば、さらに一回くらい行きたいなあ、と。

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2010年4月 1日 (木)

「薔薇とサムライ」ーーー天海姐さん七変化

 赤坂ACTシアターで劇団☆新感線の「薔薇とサムライ」観劇。
 1階のほぼど真ん中の席。

 2008年上演の「五右衛門ロック」のパラレルストーリー。
 舞台はイベリア半島の小国コルドニア。
 主人公は、古田新太さん演じる石川五右衛門と、天海祐希さん演じる女海賊アンヌ・ザ・トルネード。

 脚本・物語はかなりラフな印象。「五右衛門ロック」の方が・・・・・・・と思ったりもする。
 でも楽しかったーーーー。
 五右衛門ロック的な要素がこそっと盛り込まれてましたね。ここで五右衛門出るかぁぁぁな登場の仕方やら見得切りやら。見せ場の見得を切るシーン、五右衛門ロックでは四人だったけれど、今回は五右衛門とアンヌの二人きりだったので、ちょっと寂しかった^^;

 私は宝塚ファンなので、天海祐希さんのことはゆりちゃんと呼んでましたが。
 今回の天海さんについては、天海姐さんと呼ぶことに。

 アンヌの天海姐さんの七変化がすごいのだーーーーー。
 左目に黒い眼帯をつけた女海賊の姿やら。
 女王様コスプレやら。
 海軍を率いて海賊と戦う時の鬘や衣装はオスカル様だ。
 こういった七変化がかっこいいのだ。陽性で強くて圧倒的に華やかで綺麗な姐さん。

 2幕で自分の在り方について思い悩む姿は、若干、似合ってないという気がしないでもなかったりもするけれど。
 でも総体的な印象としては、かっこいい、かっこいい、めっちゃかっこいい。
 このかっこよさを存分に楽しむ。それがすべてかもしれない舞台^^;

 シャルル・ド・ボスコーニュの浦井健治くん。以前「シンデレラストーリー」の王子さまを見た時にも思ったのだけど、正統派王子よりもヘタレ王子、馬鹿王子の方が似合うような気がする。
 今まであまり意識して見たことなかったのか、役や芸風ゆえかなんとなくちっちゃい印象持ってたんだけど。
 天海姐さんよりも大分背が高いのね^^;
 そして、歌だけじゃなくて、動きがいいのね。
 馬鹿王子として時々妙な動き方を見せる。
 カーテンコールでも、今回が1000ステージ目と紹介された際に、挨拶しながらシャルル王子風ポーズ。

 デスペラード豹之進の山本太郎さん。花柄裏地のお衣裳が素敵すぎる。

 神田沙也加ちゃんのポニー。籠の鳥の可愛いお姫様。コケティッシュ。
 意外や、古田新太さんとの並びが良かったりする。
 古田さんって、世代が思いっきり違う若い女の子と対する時、お父さんモードというかお兄さんモードというか。世話焼きの優しい男っぷりが全開になったりする。
 豹之進の山本太郎さんとの並びもよかったな。彼に対して「考えてるなら動こうよ」と言った時の、ちょっとどすのきいた台詞回しがツボにはまったーーー。頭の中で、この二人を組み合わせたスピンオフが動き出すよーーー^^;

 エリザベッタの森奈みはるちゃん。
 待望の、頭のいい役、とのことだったけれど。
 ・・・・・・・・・・ええと???(笑)
 帰宅してから戯曲本を見てみたところ、脚本ではエリザベッタという人はそんなに変な人には見えないんだけど、いのうえひでのりさん演出で大分遊ばれてるのか?(苦笑)
 頭のいい人、というよりは、かなり変な女の人だった。いきいきと楽しそうにヘンな女の人を演じることに没頭するみはるちゃん。美しい歌声健在。なんちゃってミュージカル感に大いに貢献(笑)

 高田聖子さんのマローネ。
 この人の演じる悪女が好き。

 海賊バルバの橋本じゅんさん。
 天海姐さんに負けない七変化っぷり(笑)(笑)(笑)
 あ、≪負けない≫というのは≪かっこいい≫という意味ではなく、≪忘れたくても忘れられないくらい印象に残る≫という意味。

 エスパーダの川原正嗣さん。
 今回は、殺陣では彼の動きばかり見てたかもしれない私^^;

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2010年2月18日 (木)

ゲキ×シネ「蜉蝣峠」を見てきた

 新宿バルト9にて、ゲキ×シネ「蜉蝣峠」を見る。
 劇場で観劇した時の感想文はここ
 観劇時は、堤真一さんの天晴に対する感想に偏ったが、ゲキ×シネは主役の闇太郎の古田新太さんを中心にすえ、場面場面でその場面に中心になっている人にスポットをあてる形なので・・・・・・・・観劇時に私が見ていたものとは随分違うわ、とものすごく感じた(笑) すみません、私の観方が偏り過ぎてたんですね、きっと^^;

●ゲキ×シネ

 凄惨でもあり猟奇でもあり、それが切ないこの物語。
 ではあるのだが。

 美しくない場面が多いんだなーーーーー(笑)

 というのが、今回ゲキ×シネで見てよくわかったというか。
 賛否両論舞台だったけれど、否定感想持つ人ってのは、この美しくなさに反応した部分も大きかったのかな。

 私は舞台を見ている時は堤真一さんの天晴を中心に見ていたので、美しくない!という感想をあまり抱かなかったのだ。
 堤さんの天晴が出ている場面でも天晴ではなくその場面で台詞を言っている人を中心に映している映像。
 あ、私、観劇時はこのシーンで堤さんの立ち姿を見ていたんだなあ、みたいなことにあちこちで気づく^^;

 堤さんが出てない場面でも、舞台全体をオペラグラス無しで見ていたような場面。演じている人に焦点が絞られる時。
 美しくない場面、多いーーーーーーー^^;

 シモネタも露悪的なシーンも、どっか気持を別の所にとばしながら観劇してたのか、私は?

 それから、主役の闇太郎の古田新太さん。
 不思議な役者さんだなあ^^;
 私、いつも、この人の新感線でのお芝居を見ていると、ビジュアル的にはちょっと苦手意識があるということを観劇後にはすっかり忘れているんだ。

 ゲキ×シネで主役を中心とした映像での流れを見ていて、なんでそうなるかがわかったような。
 声が美声なんだな。ちょっと低目に出す声の響き方がとっても美しい。
 そして、立ち回りの迫力がものすごい。立ち回りでの動きを見ていると、その凄絶さが美しさにまで昇華されていると思わされる、酔わされる。苦手意識、なにそれ?かっこいいじゃないーーーってなっている。

●パンフレット

 1000円で売られているゲキ×シネ用パンフを購入。

 主要キャストおよび演出のいのうえひでのり氏、脚本のクドカンのコメントがたっぷり読めて面白い。
 橋本じゅんさんが、初日のお客さんの雰囲気が寒々しくて官藤さんが耐えきれずに帽子を目深にかぶったとか暴露している・・・・・・・・・^^;

●次回のゲキ×シネの予告映像

 ある意味、蜉蝣峠よりも楽しみにしていた(すみません)、「蛮幽鬼」予告映像。

 上川隆也さんの土門が剣を鏡にして自分の姿を映し、自分の容貌の激変に衝撃を受けるシーン。後ろに、堺雅人さんのサジが黒い笑顔を浮かべて立っている。剣が邪魔で堺さんの笑顔は満喫しにくいかも(笑)

 この場面だけ。 

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2009年10月27日 (火)

「蛮幽鬼」---二度の≪星降りの夜≫とその人の思いの行方

 上川隆也さんの出るお芝居を公演期間中に1度しか見ないんだとしたら、前半日程を避けて後半日程にするが吉だな^^;
 初日、中日、演舞場楽と3回続けて「蛮幽鬼」を観て、そう思った^^; テンションが全然違うんだもの。初日には、復讐鬼としての切なさとか黒さがもっとほしいな、多分公演数を経たら出てくるんだろうな、と思ってたら。

 中日には切なさがどかんと増していて。

 そして、今日見たら。
 復讐のための黒い炎を自分の中に燃やそうとするエネルギー、テンションがさらにすごいものになっていて・・・・・・・・。

 中日に見た時は涙腺決壊だったが、今日は静かに泣きながら帰ってきた。 

 二度の星降りの夜に泣く。
 未来への希望にあふれ、人を信じていた若かりし日の土門が語る星降りの夜についての言葉。乱がおきることを天が教えてくれるからこそ、王はそれを知り政を正していく機会を得たのであり、喜ぶべきものなのだと。凶を前もって知ることが出来るからこそ、人の動きが凶を消せるのだといったようなことを、目をきらきら輝かせながら語る土門。

 しかし。
 復讐を心に誓い、新たな大君の誕生を怒り呪う土門(=飛頭蛮)。
 彼がその怒りを叫ぶ日もまた星降りの夜。
 あのきらきらした若き日の彼自身が、乱を呼ぶ者となりはてている。

 最後の美古都との場面。

 前回に見た時は、倒れかかる際に土門は彼女の肩に触れ、腕に触れ直し、といった感じで、彼の手は彼女に触れるだけ。失ってきたもの、奪いつくされたもの、得られらなかったものばかりだった彼の人生に爆涙した・・・・・・・・。
 
 今日見た土門は、美古都が持つ刀をつかんで自身の体を貫かせた後、美古都に倒れかかる際、がっしりと美古都の肩をつかんで彼女を抱きよせてた。
 黒く黒く燃えさかった彼の中の炎は、美古都が短剣で死のうとしたのをとめたあたりから方向が大きくかわっていたわけだけど、最後の最後で本当にようやく、彼は、白い光にたどりつけたんだなあ、美古都は彼を浄化することができたんだなあ、と、彼が彼女を抱き寄せる姿を見て、最後の最後にようやく救われた彼の心にしんみりと泣いてきた。彼は自分を逆賊に仕立てさせることによって、美古都の政を救い、自分の若き日の星降りについての理想の言葉をそういった形で現実化させたのだな・・・・・・・・・。

 楽のカーテンコールで、しんみりと泣いた気持は笑いにかわるわけですが(笑)
 そのへんはまた別の機会に書けそうであれば。

(ただ、記憶力の悪い私の文章ってのは、報告を求める人ではなく他者の感想を期待して読む人しか楽しめない類だと思うので、楽報告は私の文章の形では公開しない方がいいかも?^^;)

(初日感想はここ。中日感想はココ。)

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